【図解】コレ1枚でわかるシステム開発とクラウド・サービスの役割分担
圧倒的なスピードでITサービスを実現しようとするなら、全てを自前で開発すべきではありません。独自性が求められないアプリケーションは、積極的にSaaSを利用することです。例えば、電子メールやオフィス・ツール、経費精算やファイル共有などは、どこの会社でも同じようなことをやっていますので、多少の手順の見直しは必要にしても、それらを利用してゆくのが現実的です。
また、財務会計、人事・給与、販売管理、生産管理などの基幹業務(コア・アプリケーション)も可能な限り標準化し、SaaSをできるだけ手直しすることなく利用すれば、開発の負担を軽減し、コストの抑制とスピードを手に入れることができます。さらに新しいニーズの取り込みや法令法規、税制などへの個別独自の対処も不要となります。
自社独自のストラテジック・アプリケーションを開発する場合には、必要となるテクノロジーを、プラットフォームを利用して開発するといいでしょう。
例えば、AIやブロックチェーンなどの新しいテクノロジーを使ってアプリケーションを開発する場合には、必要となる機能部品が用意されているプラットフォームを利用することで開発スピードを速くできますし、常に最新の機能を使い、その機能拡張や運用管理を任せることができます。また、コア・アプリケーションとの連携が必要なときも、標準化された連携機能が提供されているので、最小限の手間で連携できるようになります。
このようなやり方でITサービスを実現すれば、自社の独自性を発揮し、競争優位を生み出せるところに人材や経費、投資をシフトさせることができます。新規事業開発や事業・経営の変革をすすめるにも、ストラテジック・アプリケーションの開発が必要ですが、デザイン思考やリーンスタートアップの考え方や手法を取り入れて、イノベーションを生み出すことにもリソースをシフトすることができるようになるでしょう。
このようなやり方を活かすためには、変化への俊敏な対応や現場のニーズに即応できなくてはなりません。従って、アジャイル開発やDevOpsの考え方や手法は前提となります。
【募集開始】次期・ITソリューション塾・第47期(2024年10月9日 開講)
次期・ITソリューション塾・第47期(2024年10月9日[水]開講)の募集を始めました。
次のような皆さんには、きっとお役に立つはずです。
- SI事業者/ITベンダー企業にお勤めの皆さん
- ユーザー企業でIT活用やデジタル戦略に関わる皆さん
- デジタルを武器に事業の改革や新規開発に取り組もうとされている皆さん
- IT業界以外から、SI事業者/ITベンダー企業に転職された皆さん
- デジタル人材/DX人材の育成に関わられる皆さん
ITソリューション塾について:
いま、「生成AI」と「クラウド」が、ITとの係わり方を大きく変えつつあります。
「生成AI」について言えば、プログラム・コードの生成や仕様の作成、ドキュメンテーションといった領域で著しい生産性の向上が実現しています。昨今は、Devinなどのような「システム開発を専門とするAIエージェント」が、人間のエンジニアに代わって仕事をするようになりました。もはや「プログラマー支援ツール」の域を超えています。
「クラウド」については、そのサービスの範囲の拡大と機能の充実、APIの実装が進んでいます。要件に合わせプログラム・コードを書くことから、クラウド・サービスを目利きして、これらをうまく組み合わせてサービスを実現することへと需要の重心は移りつつあります。
このように「生成AI」や「クラウド」の普及と充実は、ユーザーの外注依存を減らし、内製化の範囲を拡大するでしょう。つまり、「生成AI」や「クラウド」が工数需要を呑み込むという構図が、確実に、そして急速に進むことになります。
ITベンダー/SI事業者の皆さんにとっては、これまでのビジネスの前提が失われてしまい、既存の延長線上で事業を継続することを難しくします。また、ユーザー企業の皆さんにとっては、ITを武器にして事業変革を加速させるチャンスが到来したとも言えます。
ITに関わる仕事をしている人たちは、この変化の背景にあるテクノロジーを正しく理解し、自分たちのビジネスに、あるいは、お客様への提案に、活かす方法を見つけなくてはなりません。
ITソリューション塾は、そんなITの最新トレンドを体系的に分かりやすくお伝えするとともに、ビジネスとの関係やこれからの戦略を解説し、どのように実践につなげればいいのかを考えます。
詳しくはこちらをご覧下さい。
※神社の杜のワーキング・プレイス 8MATO(やまと)会員の皆さんは、参加費が無料となります。申し込みに際しましては、その旨、通信欄にご記入ください。
- 期間:2024年10月9日(水)〜最終回12月18日(水) 全10回+特別補講
- 時間:毎週(水曜日*原則*) 18:30〜20:30 の2時間
- 方法:オンライン(Zoom)
- 費用:90,000円(税込み 99,000円)
- 内容:
- デジタルがもたらす社会の変化とDXの本質
- IT利用のあり方を変えるクラウド・コンピューティング
- これからのビジネス基盤となるIoTと5G
- 人間との新たな役割分担を模索するAI
- おさえておきたい注目のテクノロジー
- 変化に俊敏に対処するための開発と運用
- アジャイルの実践とアジャイルワーク
- クラウド/DevOps戦略の実践
- 経営のためのセキュリティの基礎と本質
- 総括・これからのITビジネス戦略
- 特別補講 *講師選任中*
神社の杜のワーキング・プレイス 8MATO
8MATOのご紹介は、こちらをご覧下さい。
6月22日・販売開始!【図解】これ1枚でわかる最新ITトレンド・改訂第5版
生成AIを使えば、業務の効率爆上がり?
このソフトウェアを導入すれば、DXができる?
・・・そんな都合のいい「魔法の杖」はありません。
これからは、「ITリテラシーが必要だ!」と言われても、どうやって身につければいいのでしょうか。
「DXに取り組め!」と言われても、これまでだってデジタル化やIT化に取り組んできたのに、何が違うのかわからなければ、取り組みようがありません。
「生成AIで業務の効率化を進めよう!」と言われても、"生成AI"で何ですか、なにができるのかもよく分かりません。
こんな自分の憂いを何とかしなければと、焦っている方も多いはずです。