【図解】コレ1枚でわかるAPIエコノミー
Amazonは、様々なショッピング・サイトで、Amazonの決済機能が使える「Amazon Pay」を提供しています。これを使えば、ユーザーは、ショップごとに個人情報を登録せずに、既に登録済みのAmazon アカウントで決済ができるので、手間が省けます。また、ショッピング・サイト側も決済機能を自前で作らなくてもよく、膨大なAmazonユーザーを顧客にすることもできます。
このように各サービスが強みとする機能を利用し合い、自前だけでは容易には実現できない価値を生み出すために、自分たちが提供するサービス機能を他のサービスからインターネットを介して利用できるようにしたのが、API(Application Programing Interface)です。
APIの本来の意味はソフトウェアから別のソフトウェア機能を呼び出して利用する際に接続するためのソフトウェアの窓口(の仕様)です。それをインターネットで提供されるサービスから他のサービス機能を利用できる仕組みにまで解釈を広げて使われるようになりました。
API提供企業のメリットは、自社サービスの提供範囲が広がり、新規顧客が獲得でき、利用料収入も期待できることです。API利用企業も魅力的な機能を自前で開発しなくても、すぐに自社サービスに組み込めるようになります。このようなAPIを相互利用できる関係を「APIエコノミー」と呼んでいます。
APIを提供しているサービスは多く、例えば、会計管理を行うクラウド・サービスが、日々の売上帳簿のデータを銀行に提供することで融資のための与信を迅速に行えるようにする、自動車会社が車載センサーから取得した運転データを損害保険会社に提供し、運転の丁寧さや走行距離、走行地域などのデータに基づいて保険料率を変動させる保険などがあります。特に金融機関が、残高照会・入出金明細照会・口座情報照会といった情報や、資金移動の情報を提供するAPIを提供することで、新たな金融サービスが生みだされつつあります。
ただ、APIを公開するとなると、セキュリティ、権限設定や認証、課金など検討すべき課題は多岐にわたります。そこで、これらの課題を解決し、APIによるサービス連携を仲介するクラウド・サービスも登場するなど、「APIエコノミー」は、今後も拡大してゆくことになるでしょう。
【募集開始】次期・ITソリューション塾・第47期(2024年10月9日 開講)
次期・ITソリューション塾・第47期(2024年10月9日[水]開講)の募集を始めました。
次のような皆さんには、きっとお役に立つはずです。
- SI事業者/ITベンダー企業にお勤めの皆さん
- ユーザー企業でIT活用やデジタル戦略に関わる皆さん
- デジタルを武器に事業の改革や新規開発に取り組もうとされている皆さん
- IT業界以外から、SI事業者/ITベンダー企業に転職された皆さん
- デジタル人材/DX人材の育成に関わられる皆さん
ITソリューション塾について:
いま、「生成AI」と「クラウド」が、ITとの係わり方を大きく変えつつあります。
「生成AI」について言えば、プログラム・コードの生成や仕様の作成、ドキュメンテーションといった領域で著しい生産性の向上が実現しています。昨今は、Devinなどのような「システム開発を専門とするAIエージェント」が、人間のエンジニアに代わって仕事をするようになりました。もはや「プログラマー支援ツール」の域を超えています。
「クラウド」については、そのサービスの範囲の拡大と機能の充実、APIの実装が進んでいます。要件に合わせプログラム・コードを書くことから、クラウド・サービスを目利きして、これらをうまく組み合わせてサービスを実現することへと需要の重心は移りつつあります。
このように「生成AI」や「クラウド」の普及と充実は、ユーザーの外注依存を減らし、内製化の範囲を拡大するでしょう。つまり、「生成AI」や「クラウド」が工数需要を呑み込むという構図が、確実に、そして急速に進むことになります。
ITベンダー/SI事業者の皆さんにとっては、これまでのビジネスの前提が失われてしまい、既存の延長線上で事業を継続することを難しくします。また、ユーザー企業の皆さんにとっては、ITを武器にして事業変革を加速させるチャンスが到来したとも言えます。
ITに関わる仕事をしている人たちは、この変化の背景にあるテクノロジーを正しく理解し、自分たちのビジネスに、あるいは、お客様への提案に、活かす方法を見つけなくてはなりません。
ITソリューション塾は、そんなITの最新トレンドを体系的に分かりやすくお伝えするとともに、ビジネスとの関係やこれからの戦略を解説し、どのように実践につなげればいいのかを考えます。
詳しくはこちらをご覧下さい。
※神社の杜のワーキング・プレイス 8MATO(やまと)会員の皆さんは、参加費が無料となります。申し込みに際しましては、その旨、通信欄にご記入ください。
- 期間:2024年10月9日(水)〜最終回12月18日(水) 全10回+特別補講
- 時間:毎週(水曜日*原則*) 18:30〜20:30 の2時間
- 方法:オンライン(Zoom)
- 費用:90,000円(税込み 99,000円)
- 内容:
- デジタルがもたらす社会の変化とDXの本質
- IT利用のあり方を変えるクラウド・コンピューティング
- これからのビジネス基盤となるIoTと5G
- 人間との新たな役割分担を模索するAI
- おさえておきたい注目のテクノロジー
- 変化に俊敏に対処するための開発と運用
- アジャイルの実践とアジャイルワーク
- クラウド/DevOps戦略の実践
- 経営のためのセキュリティの基礎と本質
- 総括・これからのITビジネス戦略
- 特別補講 *講師選任中*
神社の杜のワーキング・プレイス 8MATO
8MATOのご紹介は、こちらをご覧下さい。
6月22日・販売開始!【図解】これ1枚でわかる最新ITトレンド・改訂第5版
生成AIを使えば、業務の効率爆上がり?
このソフトウェアを導入すれば、DXができる?
・・・そんな都合のいい「魔法の杖」はありません。
これからは、「ITリテラシーが必要だ!」と言われても、どうやって身につければいいのでしょうか。
「DXに取り組め!」と言われても、これまでだってデジタル化やIT化に取り組んできたのに、何が違うのかわからなければ、取り組みようがありません。
「生成AIで業務の効率化を進めよう!」と言われても、"生成AI"で何ですか、なにができるのかもよく分かりません。
こんな自分の憂いを何とかしなければと、焦っている方も多いはずです。