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3つのしがらみを断ち切れ:これからのIT営業に必要なこと

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テクノロジーの進化によって、既存のやり方の改善では実現できなかった劇的なコストの削減や生産性の向上、多様性への対応を実現することで、企業としての新たな競争力を手に入れることが可能になりました。また、テクノロジーの新たなブレークスルーを積極的に取り込み、これまでに無いビジネス・モデルを創りあげ、競争原理を変えてしまう動きも、多くの産業分野で見受けられます。このようなITの新たな需要に応えるためには、3つのしがらみを断ち切らなければなりません。

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「お客様からの要望に応える」というしがらみを断ち切る

お客様はいまのテクノロジーで、これまでできなかったことがどのように解決できるかを知りません。そして、近い将来、どんなことができるようになるかも知りません。営業は、そんなITのトレンドを正しく理解し、お客様の良き相談相手となって、一緒になって解決策を創りあげてゆく必要があります。

具体的な実現方法はエンジニアの力を借りなくてはなりませんが、お客様のあるべき姿をお客様と共に描き、そこに至る物語=戦略を組み立てる上での主導者は営業の役割です。

営業はお客様の3年後や5年後に責任を持たなければなりません。そのためには、お客様からの要望に応えるだけの「御用聞き」から脱却し、お客様の未来について自ら語り、お客様に夢を与え、その具体的な筋道を共に模索し描いてゆく「共創」によってお客様に関わって行ゆく必要があります。

「情報システム部門一辺倒」のしがらみを断ち切る

いま経営者や事業部門の方たちは、ITの必要性を感じながらも、その活用になかなか手が出せません。それは、ITについての知識不足、あるいは、難しくて分からないからと遠ざけるアレルギー症状が背景にありそうです。それ故、ITのことは専門家である情報システム部門に任せておけばいいと、自らの思考を停止し、彼らに押しつけてしまっているところがあります。

しかし、情報システム部門は新しいことをやっても評価されない組織であり、失敗のみが減点評価される企業文化の中で生きてきたことから、新たなIT活用については慎重です。ですから、検討に検討を重ね、リスクが高いのでやめた方がいいという結論を導く傾向にあります。安定稼働とコスト削減が徹底してすり込まれてきた彼らにとっては、ごく自然な結論と言えるでしょう。

このような状況をそのままに、ITによるビジネスの革新は起こりません。営業は、この状況を打開することに取り組まなければならないのです。そのためには、ITを知らない経営者や事業部門に、いまのITで何ができるのか、それがお客様のビジネスにどのような価値をもたらすのかをわかりやすく伝えなければなりません。そして、ITによるビジネス革新の主導権を彼らにとらせる必要があります。そして、情報システム部門を支援し、その実現のために最大限の努力をするのです。

そんなお客様との関係を築き、プロジェクト全体のイニシアティブを握ることができなくてはなりません。

「調整役や仲介者」であるというしがらみを断ち切る

クリエイターであり、シナリオライターとして、役割の重心をシフトしてゆく必要があります。お客様のあるべき姿をともに創り出し、そこに行き着くシナリオを描かなくてはなりません。「調整役や仲介者」であることは、そんな役割を果たすための手段であって、本来の役割を果たすために必要条件にすぎません。

お客様の経営者や業務部門の人たちが、IT活用に魅力を感じ、自分たちにもできるとの確信を持たせる伝道師との役割を果たすことも必要になるでしょう。

自分の思想や戦略を持たず、お客様の経営や業務への関心も持てないとすれば、この役割を果たすことはできません。むしろ積極的にお客様と対立し、お客様の根っ子にある課題を引きずり出す位の覚悟必要です。

お客様に新たな気付きを与え、お客様といっしょになって新たな取り組みを共創する。これからの営業にはそんな役割が期待されているのです。

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ITの需要はこれからますます高まってゆきます。その勢いは加速度を増してゆきます。そんな変化に追いつき、ビジネスを手にするためには、最前線の営業がその能力を高めてゆかなければなりません。

このような仕事はコンサルタントの役割だと切り捨ててしまうことはできるかもしれませんが、ならば一体どんな仕事が営業に残るというのでしょうか。残念ながら、営業という仕事はそこまで追い込まれているのです。一方で、営業の新たな役割を実践できれば、ビジネスに新たな可能性を開くことができるでしょうし、営業はお客様の良き相談相手として、高い信頼を得ることができるでしょう。

新たな技術への対応や新規事業の開発に投資することの重要性は、いまさら申し上げることもありません。しかし、それをお客様に展開できる営業を育てることに同様の価値を見出しているでしょうか。両者は車の両輪であって、片方が欠ければいつまで経っても同じところを回り続けるだけのことです。もし、冒頭のようなことが既に起こっているとすれば、もはや事態は深刻な状況かもしれません。

【募集中】ITソリューション塾・第42期/2023年2月16日〜

DX疲れにうんざりしている。Web3の胡散臭さが鼻につく。

このような方もいらっしゃるかもしれませんね。では、伺いたいのですが、次の3つの問いに、あなたならどのように答えますか。

  • DXとはこれまでのIT化/コンピューター化/デジタル化と何が違うのでしょうか。
  • デジタル化やDXに使われる「デジタル」とは、ビジネスにとって、どのような役割を果たし、いかなる価値を生みだすのでしょうか。
  • Web3の金融サービス(DeFi)で取引される金額はおよそ10兆円、国家が通貨として発行していないデジタル通貨は500兆円にも達し、日本のGDPと同じくらいの規模にまで膨らんでいます。なぜ、このような急激な変化が起きているのでしょうか。

言葉の背景にある現実や本質、ビジネスとの関係を理解しないままに、言葉だけで議論しようとするから、うんざりしたり、胡散臭く感じたりするのかもしれせん。

ITに関わり、ビジネスに活かしていこうというのなら、このようなことでは、困ってしまいます。

ITソリューション塾は、ITの最新トレンドを体系的に分かりやすくお伝えすることに留まらず、その背景や本質、ビジネスとの関係をわかりやすく解説し、どのように実践につなげればいいのかを考えます。

  • SI事業者/ITベンダー企業にお勤めの皆さん
  • ユーザー企業でIT活用やデジタル戦略に関わる皆さん
  • デジタルを武器に事業の改革や新規開発に取り組もうとされている皆さん
  • IT業界以外から、SI事業者/ITベンダー企業に転職された皆さん
  • デジタル人材/DX人材の育成に関わられる皆さん

そんな皆さんには、きっとお役に立つはずです。

  • 期間:2023年2月16日(木)〜最終回4月26日(水) 全10回+特別補講
  • 時間:毎週(原則水曜日) 18:30-20:30 の2時間
  • 方法:オンライン(Zoom)
  • 費用:90,000円(税込み 99,000円)
  • 内容:
  1. デジタル・トランスフォーメーションの本質と「共創」戦略
  2. ソフトウェア化するインフラとクラウド・コンピューティング
  3. DXの基盤となるIoT(モノのインターネット)と5G
  4. データを価値に変えるAI(人工知能)とデータサイエンス
  5. おさえておきたい注目のテクノロジー
  6. 加速するビジネス・スピードに対処する開発と運用
  7. デジタル・サービス提供の実践
  8. クラウド/DevOps戦略の実践
  9. 経営のためのセキュリティの基礎と本質
  10. 総括・これからのITビジネス戦略
  11. 特別補講 *選任中*

詳しくは、こちらをご覧下さい。

神社の杜のワーキング・プレイス 8MATO

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八ヶ岳南麓・山梨県北杜市大泉町、標高1000mの広葉樹の森の中にコワーキングプレイスがオープンしました。WiFiや電源、文房具類など、働くための機材や備品、お茶やコーヒー、お茶菓子などを用意してお待ちしています。

8MATOのご紹介は、こちらをご覧下さい。

【図解】コレ一枚でわかる最新ITトレンド 改装新訂4版

【図解】コレ一枚でわかる最新ITトレンド 改装新訂4版

2022年10月3日紙版発売
2022年9月30日電子版発売
斎藤昌義 著
A5判/384ページ
定価2,200円(本体2,000円+税10%)
ISBN 978-4-297-13054-1

目次

  • 第1章 コロナ禍が加速した社会の変化とITトレンド
  • 第2章 最新のITトレンドを理解するためのデジタルとITの基本
  • 第3章 ビジネスに変革を迫るデジタル・トランスフォーメーション
  • 第4章 DXを支えるITインフラストラクチャー
  • 第5章 コンピューターの使い方の新しい常識となったクラウド・コンピューティング
  • 第6章 デジタル前提の社会に適応するためのサイバー・セキュリティ
  • 第7章 あらゆるものごとやできごとをデータでつなぐIoTと5G
  • 第8章 複雑化する社会を理解し適応するためのAIとデータ・サイエンス
  • 第9章 圧倒的なスピードが求められる開発と運用
  • 第10章 いま注目しておきたいテクノロジー
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