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アポとれちゃったよ、どうしよう

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どうすれば、経営者や事業部門に行けるようになるでしょうか?

そんな相談を請けることがある。お客様との接点が情報システム部門にしかないSI事業者やITベンダーにとって、情報システム部門ではなく、経営者や事業部門にビジネス・チャネルを拡げたいという想いは、悲願にも近い。しかし、何を話せばいいのか、そもそもどうすればアポイントメントをとればいいか、そのためにどう言えばいいか分からないという。

昨今、デジタル・トランスフォーメーションや攻めのITが叫ばれているが、情報システム部門の多くが蚊帳の外に置かれている。

「DXに取り組む国内企業のうち「第2のIT部門」が中核となって取り組むとする企業が27.9%に上り、第1のIT部門である「情報システム部門」を中核する企業の13.1%を大幅に上回りました。」

IDCの調査からも分かるが、情報システム部門は「新しい取り組み」の主導権を握る立場にはない。情報システム部門は、投資としてのITではなくコストとしてのITを担う組織であり、少しでも安くしたいという判断基準が優先される。結果として、案件があっても利益率は低い。一方で、事業部門が主導して取り組むITは、自分たちの事業の競争力を高めることであって、効果が期待できるのであれば、それに見合う投資をする。例えスモール・スタートでもビジネスの拡大の余地はあり、利益率も高くなる。当然、後者への接点を増やしたい。

「アポをとってから考えてはどうですか。」

私は、こんな無責任なアドバイスをしている。四の五の言う前にまずはアポを取ってみろというわけだ。

情報システム部門との接点はある。ならばそこを介してでも、アポを取ればいい。あるいは、直接電話をすればいい。コンタクトをとる方法は、考えればいろいろとあるはずだ。そのようなアクションを起こさずして、どうすればアポを取れるかというのは、なんとも情けない。

どのような理由でアポを取ればいいのかということであれば、つぎのような話をすればいい。

「御社の売上や利益を拡大するためにITの新らたな活用方法についてご相談したい。」

もう少し、相手の事情に通じていれば、つぎのような話しの持って行き方もある。

「いま計画されている新規事業をより競争力の高いものにするためのご提案をしたいのですが、お時間を頂けませんか。」

そんな話をすれば、ノーとは言いにくい。

ではそこで何を話せばいいかだが、アポをとってから必死に考えればいい。

「ヤバイ、アポ取れちゃったよ。どうしよう。」

そうやって自分を追い込んでみてはどうだろう。当然、手ぶらではいけないわけだから、必死に考え、調べ、知恵を絞らなくちゃいけない。それが、自分を鍛え、スキルを磨いてくれる。

売り込むべきは工数でもなければ、製品の機能や性能でもない。世の中の常識と事業の成果に自分たちはどのような貢献ができるかと言うことだ。どうすれば、売上や利益を拡大できるのか、どうすれば顧客を増やせるのが。ITはそこにどのように貢献できるのかという話しだ。

工数や製品は手段であり、事業部門が手に入れたいものではない。欲しいのは結果であり、その結果を実現するための知恵である。それを考え抜き、資料にまとめてみる。

100点満点は求める必要はない。とにかく、知恵を絞りせめて70点を目指すことだ。そして、お客様にダメ出しを頂くこと。その謙虚さで臨めばいい。

どうやって行けばいいかわかなければ、まずはアポを取れ

それが、最も効果的なやり方ではないだろう。ご参考までに、嫌われる営業と期待される営業について、整理した資料を紹介しておく。

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【締め切りました】ITソリューション塾・第29期

10月から開講予定のITソリューション塾・第29期は定員となりましたので、受付を締め切らせていただきました。多くの皆様のお申し込み、ありがとうございました。

次期は、来年2月スタートを予定しています。どうぞ、改めてのご参加をご検討下さい。

詳しくは、こちらをご覧下さい

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サービス&アプリケーション・先進技術編/人工知能とロボット
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【新規】銀行システムにおけるクラウド活用の動き p.29
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テクノロジー・トピックス編
【新規】FinTechとは p.37
【新規】銀行APIとは p.38
【新規】FinTechの変遷 p.41
【更新】取引やデータの正当性を保証する手段 p.42
ITインフラとプラットフォーム編
【更新】コレ一枚でわかる第5世代通信 p.245
【新規】5Gの3つの特徴 p.246
【新規】5Gの適用範囲 p.247
サービス&アプリケーション・基本編
*変更はありません
ITの歴史と最新のトレンド編
*変更はありません

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