【図解】コレ1枚でわかる最新ITトレンド(1)現実世界をデータ化する仕組み:IoTとソーシャル・メディア
「何台のコンピューターを使っていますか?」
あなたならはどう応えますか?
「会社と自宅でそれぞれ1台ずつ使っているので2台使っている。」
「パソコンだけじゃなくてスマートフォンもコンピューターと考えれば3台使っている。」
「会社の業務をこなすサーバー・コンピューターがあるので、10台くらいは使っている。」
このように応えられる方も多いのではないでしょうか。でも、本当にその程度しか使っていないのでしょうか。
冷蔵庫や電子レンジ、洗濯機などの家電製品には、いまでは当たり前にコンピューターが組み込まれています。給湯器や照明器具などの住宅設備や自動車にもコンピューターは使われています。銀行のATMやコンビニのPOSレジなど、自分が所有しているわけではないですが、当たり前のように毎日使っているコンピューターもあります。また、インターネットにアクセスすれば、その先にある何十万台、何百万台ものコンピューターをあなたは使っているのです。
このように私たちのまわりには膨大な数のコンピューターがあり、もはやコンピューターなしでは生活も仕事もできないくらいに、その恩恵を受けているのです。
「アンビエントIT(ambient IT)」
"自分のまわりや環境に溶け込み存在しているIT"という意味で使われる言葉です。まさに私たちはそんな世界に生きているのです。それがどのような世界なのかを見てゆくことにしましょう。
(1)現実世界をデータ化する仕組み:IoTとソーシャル・メディア
モノに組み込まれたコンピューターは、モノそのものの使い勝手を良くしたり、機能を向上させたりするために使われています。これらがネットワークにつながり、モノ同士が、あるいは様々なサービスやシステムとつながるようになったら、いったい何が起こるのでしょうか。
例えば、最近のエアコンには室内にいるヒトやその周辺の温度をセンサーで感知し、そのひとに向けて風を送り出してくれるものがあります。もし、このエアコンがネットワークにつながり、その先にあるコンピューターでそのデータが分析されれば、いま家に誰がいるのか、その家の家族構成や生活パターンはどうなっているのかが分かるようになります。そして、その情報はテレビに送られ、スイッチを入れると、いまそこにいるあなたとあなたの家族が共に楽しめそうな番組を紹介してくれるでしょう。
また自動車には100を越えるセンサーが組み込まれています。この情報から自動車の利用状況や不具合、燃費などを教えてくれるだけでなく、所有者の生活圏や生活パターン、丁寧なのか荒っぽいのかといった運転の特性も分かります。そんなあなたの運転の仕方や移動地域の事故の頻度に応じて、自動車保険の料金が変わるかもしれません。
スマートフォンを持ち歩いていれば、位置情報を取得するGPS(Global Positioning System)や身体の動きや動作を読み取るセンサーから、その人の日常の生活や行動を知ることができます。さらにウェアラブル端末を身につければ、脈拍や発汗、体温などの身体状態も知ることができるかもしれません。
このように、モノにセンサーと通信機能が組み込まれることで、人の行動や社会活動をデータとして捉え、ネットに送り出す仕組みが出来上がります。これをIoT(Internet of Things)と呼んでいます。つまりIoTは、「現実世界をデータ化しネットに送り出す仕組み」ともいえるのです。そのデータを使い、これまでには無かった新たなサービスが生まれつつあります。
「現実世界をデータ化しネットに送り出す仕組み」は、IoTだけではありません。私たちはFacebookやLINEなどのソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS: Social Network Service)も同様の役割を果たしたいます。例えば、SNSを使って写真や動画、自分の居場所の情報、流行や話題、製品やサービスの評判について会話を交わしています。また「友達になる」や「フォローする」ことで、「ヒトとヒトとのつながり」の情報を生みだしています。そのヒトの考えやヒトのつながり、世の中の関心や世論までもデータ化されています。
IoTやSNSは、私たちの生きる現実世界をデータとして捉えネットに送り出す巨大な仕組みになろうとしています。
以下に続く・・・
(2)あらゆるものをつなげる:インターネット
(3)ビッグ・データを蓄え処理する:クラウド
(4)ビッグ・データを解釈し意味や価値を取り出す:アナリティクスと人工知能
(5)人間の身体能力を拡張する:ロボット
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【更新】最新のITトレンドとビジネス戦略
人工知能に関連した記述を増やしたこと、および、ITや情報システムの基礎的な知識については、「新入社員のための研修教材」として切り出し、そちらでより詳しく解説しています。
【サービス&アプリケーション編】(204ページ)
*スマートマシンと人工知能について、資料を刷新致しました。
- 2045年までのスマートマシンのロードマップを追加しました。P.119
- スマートマシンが労働にもたらす影響について追加しました。p.126-128
- 自動運転車の動向について追加しました。p.129-130
- 人工知能についてのページ順序を変更しました。
- 従来の機械学習とディープラーニングの違いを図表に組み込みました。p.149-150
【ビジネス戦略編】(86ページ)
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