仕事を任されるようになった営業が、次に何を目指すべきか
一通りのビジネスの基本動作を心得え、仕事を任されるようになった営業は、次に何を目指すべきでしょうか。
営業組織やチームのリーダーとして、営業活動を引っ張ってゆく事を自他共に求められるようになるでしょう。また、若手の範となり彼等の成長を助けてゆくことも期待されるでしょう。また、お客さまの課題を探り、自らがビジネスを掘り起こすことができなくてはなりません。自分の会社が新しい商品やサービスを発表したときには、率先してそれらをお客様の課題に結び付けて、その解決策として提案するといったこともできなくてはなりません。
このような理想を描き、自分をそこに向かわせようと努力しているひとも多いのではないでしょうか。
しかし、本当にそれで良いのでしょうか。確かに、営業として自らビジネスを牽引し、会社に貢献すること。また、部下のよき模範となって彼らを一人前に育てようとすることが間違っているとはおもいませんが、それが自らの「あるべき姿」と考えているとすれば、それは少し違うような気がします。
これらは、しょせん手段に過ぎません。その手段の先にある本当の目的にこそ真の「あるべき姿」があることに気がつかなくてはなりません。それは、「世のため人のため」を実現しようとすることであり、「お客様の成功に貢献すること」です。
聖人君主のようなことを言うようですが、優れた営業は、この意識をしっかりと持っています。私の知るあるベテラン営業は、次のようなことを語ってくれました。
「このままでは、ダメと思うんですよ。お客様は未だ旧態依然としたやり方で、同業他社と比べても原価率が高すぎです。IoTへの取り組みも明らかに遅れています。だからこそ、このプロジェクトをお客様に提案し、受け入れてもらおうと思っています。そうしなければ、これからのお客さまの未来はありませんし、日本がこの分野で世界の範を示すこともできなくなってしまいます。」
彼の勝手の思い込みかもしれません。独りよがりという人もいるかもしれないでしょう。しかし、彼の声は、お客さまの気持ちを動かしつつあります。
もちろん営業ですから、システムに関わる提案がそこに含まれていることは、言うまでもあれリません。しかし、お客様の成功を願う彼の気持ちに共感し、プロジェクトの目的や内容をお客様が受け入れてくれれば、それを実現する手段を提供するビジネスは自然とついてきます。
ここに「ビジネス・リーダー」と「ビジネス・クリエーター」の違いがある用に思います。
「ビジネス・リーダー」とは、お客さまの課題を解決するためのプロジェクトを成功させる指揮官であり、プロデューサーです。もちろん、これもまた大切な役割です。しかし、それは、お客さまの成功というより高い次元の「あるべき姿」を実現してこそ意味があるのです。お客さまの成功、さらには、その成功を超えるイノベーションを作り出すためには、お客様や社会をもっと良くしたいという熱い思いと、調べ、考え、自分の意見を持つことが必要です。それは、お客や自分の周りに、新しい可能性を気づかせ、結果として、新しいビジネスを引き寄せる力にもなるはずです。このような人たちのことを、「ビジネス・クリエーター」といってはどうでしょうか。
よきリーダーであることは、よきクリエーターの要件のひとつに過ぎません。そういう「ビジネス・クリエーター」が営業のひとつの「あるべき姿」であり、それを目指すことが営業という仕事のやり甲斐にもなるはずです。
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