イノベーション営業のすすめ(2/2) : 不易と流行
「そんな人材、うちにはいませんよ。経営や業務を変革するなど、うちのような小さな会社には無理ですよ。」
昨日のブログで、イノベーション営業について書きましたが、こういう記事を書くと、必ず「うちでは無理です」という人が現れます。しかし、なにも大それた変革ばかりが変革ではないはず。自分たちの得意とする業務領域があるはずです。そこに変革のタネはあるのです。
「不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず」
松尾芭蕉が、奥の細道の旅を通じて会得した言葉です。
時代を経ても変わることのない本質的な事柄を知らなければ基礎はできあがらず、変化を知らなければ新たな展開を産み出すことはできません。彼は次のように続けます。
「その本は一つなり」
両者の根本ひとつという意味です。
「不易」とは変わらないものです。どんなに世の中が変化し状況が変わっても絶対に変わらないもの、変えてはいけないものという意味です。一方、「流行」は変わるものです。世の中の変化に従って変わっていくもの、あるいは変えてゆかなければならないもののことです。
得意の業務領域があるからこそ、「不易」のなんたるかを知っているはずです。同時に、テクノロジーやビジネス環境の変化を探求すれば、自分たちの業務領域で変えてゆかなければならないこと、すなわち「流行」は何かを知ることができるはずです。この両者を結びつけ新しい組合せを見出すことが、イノベーションの本質です。自らが新しい技術を創造することばかりではありません。ならば、企業規模に関わらず、変革を促すことはできるはずです。自らがメディアとして、変革の価値を伝えてゆくことに、企業の規模の大小の差はないのです。
まずは、こんなところから、取り組んでみてはいかがでしょうか。新たな顧客の開拓、そして案件の拡大に、新しい道が生まれるのではないでしょうか。
【募集開始】ITソリューション塾・第19期
ITソリューション塾・第19期の募集を開始します!
- 期間:2015年2015年5月21日(木)〜7月22日(水) 毎週2時間x10回
- 場所:市ヶ谷・東京
- 講義資料(パワーポイント:約500ページ)はロイヤリティフリーにてダウンロード
第19期は、基幹業務での利用が加速するクラウドの新たな位置付け、IoTやアナリティクスについて、これまで以上に掘り下げてみようと思います。また、ビジネス戦略の策定やIT人材のあり方や育成についても考えます。
また、DevOpsやアジャイルはもはや外せないテーマです。実践ノウハウにまで踏み込んで、専門家による特別講演を予定しています。セキュリティは、「起こさないための対策」と「起こってからの対策」を体系化して解説します。前者はテクノロジーや業務運用、後者は法律専門家や広報ということになるでしょう。
セクシーな提案書の作り方、顧客満足の科学など、お客様との応対力を高める実践ノウハウも解説します。
定員は60名を予定しています。比較的早い段階で定員を超えることが予想されますので、まだ未定の場合でもご意向だけメールにてお知らせ頂ければ、参加枠を確保させて頂きます。
詳細な日程や内容につきましては、こちらをご覧下さい。
「ITの最新トレンドとビジネス戦略」【2015年3月版】 リリース
全て無料でご覧頂けます。今回の改訂の目玉は、以下の3点です。
*「コレ1枚で分かる最新ITトレンド」を全面改定。
IoTの位置づけを見直し、Cyber Physical Systemsについての記述を追加しました。
最新の解説もダウンロードできます。
*IoTの記述を追加し、より分かりやすいものにしました。
IoTとソフトウェア制御の関係やIoTデバイスのスタックにつ
*「アナルティクスとビジネスインテリジェンス」
こんな方に読んでいただきたい!
- IT部門ではないけれど、ITの最新トレンドを自分の業務や事業戦略・施策に活かしたい。
- IT企業に勤めているが、テクノロジーやビジネスの最新動向が体系的に把握できていない。
- IT企業に就職したが、現場の第一線でどんな言葉が使われているのか知っておきたい。
- 自分の担当する専門分野は分かっているが、世間の動向と自分の専門との関係が見えていない。
- 就職活動中だが、面接でも役立つITの常識を知識として身につけておきたい。
「【図解】コレ1枚で分かる最新ITトレンド」に掲載されている100枚を越える図表は、ロイヤリティ・フリーのパワーポイントでダウンロードできます。自分の勉強のため、提案書や勉強会の素材として、ご使用下さい。
目次
- 第0章 最新ITトレンドの全体像を把握する
- 第1章 クラウドコンピューティング
- 第2章 モバイルとウェアラブル
- 第3章 ITインフラ
- 第4章 IoTとビッグデータ
- 第5章 スマートマシン