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コルトレーンとロリンズ

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僕は一応サックス吹き(現在長期休業中ですが)なので、それこそサックス・プレイヤーの演奏ばかり聴いてすごした時期がある。寝ても覚めてもサックス。その頃は、サックスが入っていない音楽には関心がなかったと言ってもいいくらい。こういう音楽の聴き方って、本当はまったく褒められたもんじゃない。

今はどうかというと、むしろ他の楽器の演奏を聴く方が多い。好きなのは、ギター、トランペット、フルートの順。もちろんボーカルも。

僕がサックス吹きだということを知ると、昔からのジャズファンはたいてい「コルトレーンとロリンズ、どちらが好きですか?」と聞いてくる。ウェイン・ショーターでもエリック・アレクサンダーでななく、あくまでもコルトレーンとロリンズ。。。

これは難しい質問だ。なぜなら、どっちも好きだから。正直に言うと、時期によって好きになる方が変わる。そして、不思議なことに両方同時に好きになることはあんまりなくて、どちらか一方を無茶苦茶好きになってしまう。これってなぜだろう?

おそらく、コルトレーンとロリンズって、あらゆる面で余りにも対照的だからじゃないだろうか。コルトレーンのサウンドはどちらかというと繊細で軽い感じがするし、ロリンズのサウンドは豪快で重厚な感じがする。コルトレーンはバップからモードそしてフリーと、もの凄い勢いでスタイルを変えていったけど、ロリンズのスタイルはほとんど不変だ。

また、コルトレーンはたくさんのフォローワーを排出したけど、ロリンズのフォローワーはコルトレーンと比べると極端に少ない。そして、何よりもコルトレーンは若くして亡くなってしまったけど、ロリンズはいまだに現役バリバリだ。

こんなに対照的な二人だから、同時に好きになることがないのではと勝手に解釈している。いまは、どちらかというとコルトレーン方が好きで、インパルス時代のアルバムを時々聴いている。

だけど、僕の本当のマイフェバリットサックス・プレイヤーはジョー・ヘンダーソン。これだけは昔から変わらない。

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