使えない入れ歯の咬み合わせを調整して使えるようにした症例
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「部分入れ歯がグラグラして口の中に入れておけない」とおっしゃる60代女性Nさん。
診察してみると入れ歯の適合は良好です。入れ歯を支えるバネも上手にできています。私が多少指で押したくらいではビクともしません。
ところが「噛んでください」と言った瞬間、入れ歯全体がグラグラ動く。わかりました。噛み合わせが高すぎるのです。残っている自分の歯が全く使われず、噛んでいるのは入れ歯だけ。これでは過剰な力がかかってグラグラ動いてしまいます。
入れ歯の噛み合わせが高い。しかしこの治療法が間違っているとは言えません。患者さん自身の歯が小さい、または低い場合に当院でも行なうことがあります。
ただ上手くいく人と、今回のように上手くいかない人がいます。Nさんの場合、ご自身の歯の噛み合わせを考慮したほうがうまくいきます。そこで入れ歯の高さを大胆に1センチほど削りました。
自分の歯と入れ歯がバランスよく力を分散して、うまく噛めるようになりました。「あ、これなら違和感なく噛めます」とNさんが笑顔に。後日お聞きすると食事が楽しめるようになったと喜んでくださいました。
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