リテールテックJAPAN2009講演。Azure実戦配備に向けた戦術を垣間見る
クラウドコンピューティングの話をすることとなった。
リテールテックJAPANという主に流通サービス行向けの大規模カンファレンスで、
3/3(火)から3/6(金)まで東京ビックサイドで開催される。
本日3/2(月)までに事前登録をした方は無償ということなので、事前登録だけでもしてみてはいかがだろうか?
少し遠いがもしビックサイト近辺に他用があればお立ち寄りいただきたい。
さて、なぜにリテールテックでクラウドか?
先日のSurfaceの話ではないが、クラウド側に複雑さを寄せてしまいさえすれば、
端末側は自由になれる。携帯電話や卓上マルチタッチインタフェースだけでなく、
POSレジや店舗内の在庫管理端末、コンビニのキオスク端末なども同様だ。
Webと携帯だけの世界ではなかなか業務システムへの適用に想像力を働かせることも難しいが、
様々なデバイスを連携させることで一気に業務シナリオに近づけることが出来る。
どのようなテクノロジーでも、黎明期はリアリティを感じる「しずる感」が重要であり、
今回は普段さまざまなデバイス技術に携わる人々にクラウドを紹介する機会なのである。
ちなみに、あまりご存じない方も多いとは思うが、Windows Embeddedという組み込み向け
Windows環境やCompact Frameworkなども展開しており、デバイス界隈でのマイクロソフトの
存在感は少しずつ大きくなってきており、今回のリテールテックでも
Windows Embedded POS Readyという新OSのお披露目を行う予定だ。
さて、デバイスのクラウド化、というコンセプトは多くの方に耳障りがよいものだと思われるが、
実際にやってみようとするとハードルは低くない。それらをクリアするためには、
ざっと考えただけでも下記のような技術基盤が必要だ。
1. デバイスと連携させる包括的なフレームワークがあること
2. 連携するデバイスが実績あるものであること
3. クラウド側、デバイス側の開発が効率的であること
マイクロソフトを含め、2009年3月はじめの段階ではまだどのプレーヤーも実現には至っていないが、
Azureを準備しつつその周辺のビジネスをPCの世界だけで終わらせるつもりのないマイクロソフトは
比較的近いところまできていると考えている。
なお、私の講演持ち時間は15:15からの30分しかないため、会場で補足資料としてDavid Chappell氏による
Azure ホワイトペーパー(日本語訳46ページ)を配布させていただく。Azureに関するまとまった日本語での
情報提供ができていない現状、紙媒体の数少ない読み物であり、興味のある方にはこの機会に
是非入手いただきたい。Webサイト上はRIAの話となっているが、クラウドとRIAを30分ずつ紹介する。
RIAはクライアント技術を専門とする弊社高橋忍が担当する。
明日、会場にてご来場をお待ちしている。