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産業のコメ

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今週、CEATECに行ってまいりました。

CEATECは、パーツメーカーとセットメーカー(完成品を販売する会社)が入り乱れているため、コンシューマ向けのブースもあるかと思えば、B2Bのブースもあったりする。

その中でも、目立っていたのが、海外(特にアジア)からの出展。

アジアの発展は以下の二タイプがある。

・「規模の経済」が働く、コストダウンで競争する分野
・IP(Intellectual Property)が関係するような高度な技術分野

上の分野で、日本が勝てないのはある意味当然なんですが(以前、日本がアメリカの家電メーカーを駆逐したパターン)最近は下の分野も多い。

インドや中国など、優秀な人材が直接アメリカの大学に入り、アメリカでキャリアを積み、そして母国に帰るというパターンが続いているからだ。

この流れに対して、日本企業が対応するには、生産基地としてのアジアではなく、R&Dの拠点としてのアジアをよく考える必要がある。
多分、一番の肝は働く環境づくり。インセンティブの仕組みも含めて、どのように優秀な人材を集め、その力をどの方向に生かすかが勝負になると思う。


タイトルは、以前「産業のコメ」と言われた半導体で起こったこと(アメリカ→日本→アジア)が、今は液晶などのフラットパネルの分野で起こりつつあるし、他の分野でもそうなっている。
新たな分野を創造しないと、本当の競争力はなくなってしまうのかもしれない。

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