【 既存のPKGビジネスはもう終わったと思う 】PKG Solution Is Dead !!
皆様こんにちわ。鈴与シンワート株式会社の正林です。
「Rock'n Roll is Dead !!」
プライマル・スクリーム、レニークラヴィッツなどのロックスターが放った名言です。そして、ここはオルタナティブ・ブログであるから自分もこういうのです
「PKG Solution Is Dead !!」
これは私が日頃色々な事業企画書を作成したり、色々な方とお話させていただいている中で感じたことです。つまり、自社も含めSIベンダー、PKGメーカーの多くは
● 『今、SIサービス業界に起こっている変化』のインパクトを楽観的に捉えている
と感じることが非常に多いことからこの言葉を思いついたのです。
IT業界の中でもSIサービス業は、これまで何度も大きな変革を経験し乗り越えてきた訳ですが今、世の中で起こっていることの変化はある意味「革命的」ともいえるほど大きなうねりが起こっていると考えます。
下記は私が2010年初旬に作成した業界の変遷を簡単にまとめたものです。
それが、2012年時点では下記のように差替えを行いました。
たった2年少しで状況が変わってきている。それも大きく。
かつて、MicrosoftがWindowsシリーズのOSにより、ハードウェアに依存しない様々なアプリケーション利用を可能にし、それがPKGソリューションの台頭を促すことになりました。
そして、現在WEB技術の発達と通信網の充実によって「クラウド化」が進みました。また、ハードウェアに関しても、スマートフォン、タブレット端末、PCが急速に浸透しプラットフォームが劇的に変化している。
PCがスタンダードな端末という地位を徐々に追われてきています。これによってWEBブラウザは「IE」にだけ対応していれば良いという時代は終わりつつあると云えるのではないでしょうか。冒頭に述べた、
● 『今、SIサービス業界に起こっている変化』のインパクトを楽観的に捉えている
というのは、このような変化に対してサービスの提供手法やアプローチ方法を従来ビジネスのやり方から、変化できていないと感じたためにそう考えたのです。
このドッグ・イヤーとも云える変化の早い、技術やサービスのスタンダードの変遷に対して、いわゆるオンプレミス型で莫大な初期コストをかけ、5年間で償却するというサイクルでその間のシステムの最適化をキープし続けられるのか?
或いは、クラウド化された商材に対して「従来製品と比しての機能」にあまりにも重点を置きすぎた評価をし「クラウド対応された●●は使えない」と判断しているように見受けられます。
アプリケーションである以上、機能は重要なひとつのファクターであり、それの充足や比較は決して否定はしませんが、これだけではないと思うのです。
クラウド化された世界というものは「使いたいときに使いたいものを利用する」目的を充足したときの乗り換えが容易に実現できてしまいます。メーカーの製品もSIerのアプローチもサービスとしてのロードマップを示すことで、足りないところが拡張されていくものである、ということが、サービスの優劣を決める要素になるようにアプローチ手法、サービスをシフトするべきだと考えます。
「RFPから要望に対するソリューションをマッチングしていき、提案を行う」当然ながらこういった選定方法がなくなる訳ではないでしょう。当分、スタンダードなSIサービスのスタイルであり続けるでしょう。
ただし、ベンダー側がこのスタイル以外の新しいやり方に挑戦できなければ、顧客側も、膨大な工数を割いてRFPなりを作成するという手法から変化することは出来ないでしょう。
顧客の要望ありきではなく「顧客に対して真に最適なITサービスを提案する」「驚きや感動」のあるサービスを能動的に考える思考へ少なくとも挑戦しなければならない。
理想論、評論的を思うかもしれませんが、例えば、私は「SalesFoce」を見たとき、そして今も利用していて、いつも驚かされる。新しいコンセプトと顧客へ常に何かを提案し続けているサービスに対して。「SalesForce」とて機能として、或いはやりたいことを完璧に充足しているかと言えば決してそうではない。ただし、それ以上に「面白い」と感じさせるインセンティブをこのサービスは提供してくれるのです。
変化しないということ、自らの価値を高めないこと。それは停滞ではなく、後退していることと同義であると考えます。
● 目の前のビジネスと、これからのビジネスを俯瞰してみること。常識やしがらみから開放されること
PKGソリューションのみならず、全てのSIサービスにあてはまることだと考えます。
<了>
-正林 俊介-
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