自分のものの見方を自分で評価してみる ── 『本当の自分がわかる6眼心理テスト』を読んで
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我々は人の性格を言うときによく「きちょうめんか大雑把か」「ポジティブかネガティブか」「社交的か内向的か」といったものさしを使ったりする。そしてだいたいは本人のいないところで話がされていたりする。遠慮しないでその人の品定めを楽しむことができるからだ。
結局、周りの人のほうが自分より自分の性格を捉えていて、自分のことはよく分からないことが多い。たいていは自分のことを甘めに見積もっている。周囲と自分の評価のずれもまた、面白い話題になる(笑)
さて自分の性格を自分でちゃんと評価できないものだろうか。
本当の自分がわかる6眼心理テスト
林吉郎(著)、八木龍平(著)
著者の一人、八木さんは私の知人だ。今日はこの本を紹介したい。
本書は人の性格をテストするというわけではなく、性格のもとになっているその人の世界観を6眼=6つの視点で測ろうというものだ。世界観というのは、世界の見方、ものごとの見方のことだ。
実は本書を読んだのは1年ぐらい前で、6眼の評価をどうやってするのかずっと興味を持っていた。
先日たまたま八木さんが勉強会──『聴いて楽しい・聴かれて嬉しい~コミュニケーション取材術』──を開いてくれて、この6眼の評価を試すことができた。
これがそのときに使った「私の6眼配分は?」のシート。カッコに埋めた数字(パーセント)は私の自己評価。勉強会のときは隣にいる人とペアを組んで、この数字とその理由をお互いに述べ合う。「私はこういうものの見方をする人です」といわば自己紹介の練習をする。
数字は各々の軸の両極が100%になるように決める。参考までに自分の数字と理由を一言述べておきたい。
●未来視点:過去視点=70%:30%
人によく「ワキが甘い」と言われることが多い。思いつきでアイデアを言うことが多く、現実を踏まえることが後回しになりやすい。
●デジタル視点:アナログ視点=90%:10%
「勘が鈍い」と言われることが多い。人がすぐ分かることを後から気づく。回転が遅く、答がすぐに出てこない。
●主体視点:客体視点=50%:50%
この評価はよく分からなかったので、50:50にしておいた。しかし社会人に成り立ての頃はよく頑固だと言われたので、客体視点が弱かったと思う。だんだんバランスを取れるようになってきたと思う。
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勝手な感想だが、評価してみて思うことは、最初の2軸「未来-過去」「デジタル-アナログ」は生まれつきの部分が大きいように感じる。最後の「主体-客体」は後天的に変わる要素が多いのではないか。
大切なことは変化する部分もあるということだ。今の自分をよく知ることの他に、自分の中で何が変化してきたのか、あるいは何を変えていきたいか、といった点を内省すること。そして対話の中でお互いに気づきを深めることが大切だということだ。
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