Kanban Applied の英語記事をInfoQに書きました
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TPSのかんばんを、ソフトウェア開発に応用する、という記事を書きました。
Kanban Applied to Software Development: from Agile to Lean
http://www.infoq.com/articles/hiranabe-lean-agile-kanban
まず、工場のでのかんばんを考察して、その特性を9つ抜き出しました。
- 物理的である
- WIPを制限する(Work-In-Process : 仕掛品)
- 継続的な流れを作る
- 後工程から引き取る
- 自己指示的である
- ビジュアルである
- シグナルする
- 改善の元になる
- モノに添付している
そして、これらが、1つはプロセス制御(流しつつWIPを減らす)のため、もう1つはプロセス改善のため、という二つのゴールに結びついていることを示します。その後で、ソフトウェア開発の現場で使われているかんばんを例に、それらが、上記のかんばんの特性を本当に使っているのだろうか?という考察をします。そして、このかんばんを、ソフトウェア開発のバリューストリーム全体に広げ、「平準化ボード」のように使えないか、と拡張を提案します。
ここで、最近の新しいコンセプトである、KSSE(Kanban System for Sustaining Engineering)という手法の話題も紹介します。これは現在 Yahoo Group でディスカッション中のものです。アジャイルをもう少し長く安定的で大規模な開発全体に広げていく、1つの波になるのではないか、と考えています。
この記事は、去年の10月から取り掛かり、多くのレビューを頂きながら、一時迷走し、あきらめかけたのですが、リーンの原則を使ってアジャイルをスケールさせる、という視点を得て、ようやく年末に完成しました。
TPSのソフトウェア開発への適用は、日本からできる一つの貢献だと考えています。今後もこの線で発信していきます。
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