SAP Helps 南アフリカ Run Better ~(6)チームメイトと、異国のスシ
プロジェクト4日目。インタビューとデータ処理が進む。
■チームメイト
チームメイトのジェニファーは、SAPのシカゴから来ている。マーケティング・ディレクターだが、アメリカ南部地区の営業マン150人と仕事をしているということで、実際にはリード発掘など、より営業寄りのミッションなのだろう。金髪美人で、何事にも積極的、陽気でよくしゃべる。あらゆる意味で、アメリカ人らしい女性だ(笑)。ちなみに彼女の4歳上のお姉さんもSAP社員で、しかもお姉さんもこのソーシャル・サバティカルに選出され、現在ブラジルで活動中。すごい姉妹だ。。
もうひとりのチームメイト、ヴィヴェックはバンガロール出身のエンジニア。ソフトウェア製品の品質管理をしているとのことで、いかにもそれらしく、何事もきっちりと、フレームワークに当てはめてその通りに進めることを好む。実際には今回のようなプロジェクトでは、ソフトウェア開発と違って、事前の予想通りには進まないのが常なのだが、彼のような人がマイルストン管理をしてくれるとそれはそれで助かる。
ジェニファーはもちろん英語ネイティブ、ヴィヴェックも3歳から大学院まで教育は英語で受けてきているほぼネイティブなので、インタビューのときなどは助かる。今回は参加者のチーム分けなどにも相当気をつかったと事務局スタッフが話していたが、実際にそうなのだろう。12人のうち、英語が完全ネイティブ(母国語)なのは4人だけ(アメリカ人3人、アイルランド1人)なのだが、この4人は4チームに別々に配置されている。
ちなみにヨハネスブルグの人たちは、みな英語が上手だ。高等教育を受けている人はもちろん、そうではなさそうな人でも、ほぼ英語は話せる。公用語が11あるという多民族・多言語国家にあって、英語は国内での橋渡し役でもあるのだろう。英語の通用度は日本よりずっと高い。もちろん大半の人にとって、英語は第一言語ではないので、訛りはかなりあるが、それでもなんとかコミュニケーションできるというのは大きい。
データのほうは、昨日デールから、Excelファイルを4つ渡されたので、まずはその「結合」から入る。Excel処理は前職では必須技能だったので、かなり使い倒していたが、これが今回は役に立ちそうな気配。ジェニファーに「分析」に着手する前に「データ結合と下処理」でほぼ1日はかかると思うよ、と言ったら絶句していたが(笑)、実際に結合が済んで、いくつかグラフ化して見せたら、態度が一変。「Soichiroはエクセルマスターだ」ということにしてくれた(笑)
しかし、どんなExcelファイルにも言えることだが、「データは常に汚い」。データ品質がバッチリ、なんてことはまずない。かならず欠落、不整合、ダブリ、間違い、、、がある。そして今回も、データは穴だらけだ。今回のデータ分析では、「統計的に有意な傾向値はとくにない」という結論が多発しそうな予感が、今からしている...w
■黒人シェフが作るスシ
アウェトゥが輩出した(そしてかなり成功しているほうの)起業家に、日本料理店を経営している人がいる。ランチに食べに行こう!ということになり、デールがわれわれ3人を乗せていってくれた。
The Blackanese(Black + Japanese)という店名のとおり、黒人がプロデュースした和食の店、だ。ニューヨークタイムズのグルメ欄にも取り上げられた。
ここもヨハネスブルグのダウンタウン、モバネン Mobanengという、再開発地区にある。例によってそこまでたどり着くまでのダウンタウンはとても出歩ける気配ではないが、モバネンの一角はこぎれいで安心。
ヴィヴェックはベジタリアンなので、「ベジタリアン寿司」を頼んだのだが、このとおり(下記左)。すごい。日本ではまずお目にかかれない派手なセンス。たしかに魚は使われていないが、そうとは思えないほどだ。右は3人前。すごい迫力!
魚の種類がサーモンしかなかったのは残念だが、遠く離れた異国、しかも海から遠く離れた内陸としては、十分楽しめるクオリティだった。
なにより、日本に来たこともない南アフリカの起業家が、こうしてスシの店を開業して成功している、というのが嬉しかった。
左から村田、ジェニファー、ヴィヴェック、デール。卓上は左が3人前、右はベジタリアン寿司1人前。背後の壁には箸が貼り付けてある。
ちなみにジェニファーはこの日が誕生日。ランチはもちろんゴチ(笑)。そのあと夕食も、皆でヨハネスブルグで一番と噂されるインド料理の店に行き、もちろんバースデーケーキまで出てきて(笑)、ゴーセイな一日だった。
■ハウトレイン Gautrain
ワールドカップにあわせて開業した高速鉄道。ヨハネスブルグのパーク駅と首都プレトリア、およびO.R.タンボ国際空港を結んでいる。最高時速160km。
サントン駅からわれわれの宿までは歩いて6~7分、ハウトレインは12分間隔で運行しているので、とても便利。ヨハネスブルグの公共交通は危険なので乗ってはいけない、と皆が口を揃える中、ハウトレインだけは安全だから大丈夫、とも。たしかに駅の内外に常時警察官が立っていて、その分安心感はある。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%82%A6%E3%83%88%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%B3
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