世界に出て行けと人は言う
頓知ドットさんがセカイカメラというアプリをリリースして、KDDIやVCから多額の出資を受けて、世界に打って出て久しい。ファイナンスの度に膨れ上がる評価額を見て、ぼくもどうなるんだろう、と思っていた。
昨年、頓知ドットのプロダクトの多くがサービス終了した。「セカイZOOM」「セカイファインダー」「セカイユウシャ」、そして、ほとんどのセカイアプリも含め、次々に終了した。さらにCEOが交代した。
よく分かったのは、KDDIのサポートと多額の出資を受けても、世界でヒットするのは難しいんだなと思った。
人によっては、出資を受けたから動きにくくなったんだという人もいるかもしれない。
ドワンゴの川上さんが「世界に行ってどうやって儲けるかわからない」という。
http://matome.naver.jp/odai/2132245039295758901?&page=4
世界最大のソーシャルゲーム屋さんと国内オンリーのGREEだと、GREEの方が利益が多いらしい。
ネットサービスの場合、世界に出れば出るほど、クレカを持って無かったり、課金インフラの無い国々に多額のサーバー代を払い続ける必要が出てくる。エジプトでFB革命が起きたけれど、あの国の人でソーシャルゲームで遊んでいる人はたくさんいても、お金を払っている人は極めて少数派だと思う。
さらに運の悪いことに、世界中の貧乏で暇な人ほど、一日中ネットをしている。彼らを相手にする場合は広告で儲けるしかないんだけれど、ターゲティング広告が進んできて、購買可能性が低いところをはじく仕組みが進んでしまうとどうなるんだろう。
ユーザー数を集めると、時価総額が上がって、ファイナンスのたびにお金が入ってくるというアメリカンなモデルが繰り返してきたけれど、Facebookの利益率が分かり、Googleの決算とサービス整理の状況を見てる、アメリカンな方法に行き詰まりを感じる。
一方で、最近LINEが世界で1000万ダウンロードだとか、DECOPICがアジアで大ヒットだという話も聞く。すごいことだと思う。
それでも、人によっては、世界に出て行く理由はあると思う。
オカネだけ考えると、どーしても、つまんないから。
↓ご意見、ご感想はTwitterで!フォローするとネット業界のアレなことをたびたびつぶやきます。