幸福への道は野心的なゴールから
»
クレイア・コンサルティングの調です。こんにちは。
本日のエントリはInc. Magazineの記事より。
心理学の実験を通した、目標設定に関するトピックです。
The Route to Happiness
幸福への道
目標管理制度(MBO)などの設定時に、よく高い目標を掲げよ、という話が出ます。ガイドライン化されている会社もあるかもしれません。
とはいえ、達成困難な目標を立てるのは、実現性を考えると辛いもの。
ただ、
As if you needed another reason to aim high: Ambition makes you happier, says new research.
もしあなたが更なる高みを目指すとすれば... 新しい研究によると、野心はあなたを幸せにしてくれるようです。
今年の12月のJournal of Consumer Researchで発表される研究によると、
People who set themselves ambitious goals tend to be more satisfied than those with lower expectations
自分自身で野心的な目標を立てた人は、より低い期待を掲げた人に比べて満足する傾向が高いことが明らかになった
そうです。
これはCecile K. Cho教授というUniversity of California - Riversideの先生が研究により明らかにしたものだそうで、株の銘柄選定とパズルの二種類の実験結果を元に明らかにしたとのこと。
より野心的な目標を立てたグループと、より保守的な目標を立てたグループとで比較をした結果とのことです。その結果、
(she) found those who set high goals for themselves were happier in the long run
自分自身のために高い目標を立てた人のほうが、長い目で見れば幸福感を感じていることがわかった
つまり、
"The moral of the story is don't sell yourself short," Cho said. "Aim high."
「自分自身を低く評価するな、というのがこの話のモラル的な側面です」とCho教授は語る。「高みを目指すべし。」
この実験には加わっていない、社会心理学者のHeidi G. Halvorson Ph.D.は、この調査結果は個人的な、またプロフェッショナルな目標設定の研究とも主旨が一致すると述べています。
People set goals with two factors in mind: expectancy and value, she says. "Expectancy" refers to how likely you believe you are to succeed, and "value" refers to how good it will be for you if you do reach the goal.
人々は目標を設定する際に、2つのファクターを念頭におきます、と彼女は言います。「予測値(Expectancy)」は、どれくらい成功すると信じるか、を意味し、「価値(Value)」は、もし目標を達成した場合にそれが自分にとってどれくらい好ましいか、を意味します。
"Safe bets, generally speaking, are less valuable ones," she says. "So once you've achieved the relatively easy goal, it's only natural to think about what it's cost you in terms of value--and that's going to reduce your satisfaction."
「安全な賭けは、一般的に言って、それほど価値が高くありません」とHalvorson氏。「したがって、もし相対的に簡単な目標を達成してしまうと、価値の観点で自分がどれくらいそれに費やしてしまったかに考えが向いてしまう事態が当然のことながら起き、それが満足感を下げることにつながってしまいます。」
具体的な実験の結果は是非本文をご覧下さい。
さて、では、どのように目標設定を行うべきなのか。
What's the ideal goal to set? People who only think about the value of their goal and not the odds of actually being successful "aren't going to be any happier in the long run," advises Halvorson. "It's about stretching yourself and aiming high, while still hanging on to a bit of realism. That's going to give you the most satisfaction, the most bang for your goal-setting buck.
設定すべき理想的な目標はどのようなものか? 目標の価値ばかりを考え実際の成功率を考えないことは、「長期的に見て全く幸福感の醸成につながらない」とHalvorson氏はアドバイスします。「自分自身をストレッチさせ、高みを目指す、しかし同時にある程度の現実感をもっておく、ということが重要。それが最も大きな幸福感をもたらし、目標設定において努力に見合うだけの価値を生むのです。」
3月決算の会社では、今月で半期が終わり、面談等が今後行われるかと思います。経済環境も不透明性が高い状況ですが、自らの幸福感のためにも、次の半期に向けて高い目標を掲げてみてはいかがでしょうか。
お読みいただきありがとうございます。
東洋経済HRオンラインの第4回連載が掲載されました!
SpecialPR