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Y世代は合コンをフル活用~仕事探しのために

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クレイア・コンサルティングの調です。こんにちは。
本日のエントリはCNNのレポートより。読むよりも観るほうが得意な方は以下のリンク先の動画をどうぞ。

画の解説記事です。



Gen Y'ers try 'speed dating' -- for jobs

Y世代は「スピードデート(合コン)」を試す -- 就職のために

http://edition.cnn.com/2011/LIVING/07/21/millennial.brazen.careerist/



日本とアメリカでは雇用環境が異なり、こういったケースはなかなか無いかもしれませんが、アメリカでは合コンのような形態を活用して職探しを行うサービスが人気を集めているようです。


Millennials -- those between 18 and 30 -- are on course to become the most educated generation in U.S. history, according to a 2010 Pew Research Center study. But the survey also found their entry into the job market or climb up the ladder have been delayed by the Great Recession. Also known as Gen Y'ers, millennials have a 13.4% unemployment rate.

ミレニアム世代―18歳から30歳の間の世代―は、2010年のPew Research Centerの調査によればこれまでのアメリカの歴史の中で最も教育を受けた世代になろうとしている。しかし同じ調査において、きちんと職に就いたり会社内で出世をしたりという割合が大不況の影響で遅れていることが明らかになった。Y世代としても知られるミレニアム世代の現在の失業率は13.4%にものぼっている。


そのような中、ワシントDCのヒップなカフェでラテを飲みながらラップトップを開くKathleen Majorskyさんのように、ロマンチックな関係性を求めるわけではなく、仕事を求めに来る若者が増えています。


"I find myself being very aggressive, and it's a very different job search compared to when I was a high school English teacher looking for a teaching job," Majorsky says.

「自分のことはかなりアグレッシブだと思っている。そして私が高校の英語教師として教職を探していたときとはかなり異なる職探しをしていることは間違いないわ」とMajorskyさんは語る。

Majorsky is one of nine young professionals, many recent college graduates, who are taking part in an online event called Network Roulette at the cafe that pairs Gen Y'ers with job recruiters, mentors and peers.

Majorskyさんはここに集った9人の若いプロフェッショナルの一人で、皆最近大学を卒業し、Y世代が採用担当者やメンターや仲間が集うカフェにおいて、ネットワークルーレット(Network Roulette)と呼ばれるオンラインイベントに参加しているところだ。


このネットワークルーレットが職探し用の合コンサービスのようです。

当時はIBMの財務コンサルタントだったRyan Healy氏がこれらのイベントを裏方として仕切っています。


"It's like a career fair that we bring online,"
Network Roulette is marketed to millennials. In a decade or so, this generation will account for nearly half the employees in the world.

「これはオンライン上で展開されたキャリアフェアのようなものです」
ネットワークルーレットはミレニアム世代を対象としていますが、この世代は近いうちに世界の従業員のほぼ半数を占めることになります。


そもそも、自らも属するY世代についての評判がおしなべて悪く、だらしない(lazy)だの、身分を保証されてる(entitled)だの、面接に親を連れてくるだのと言われていたことに違和感を覚えていたHealy氏はブログを開始してY世代と積極的にコンタクトを取るようにしたのだそうです。それがきっかけで2009年にHealyはミレニアム世代のキャリアのナビゲーションやキャリアアップを目的としたBrazen Careeristを立ち上げます。


"It's really a career management site for high achieving Gen Y'ers. We provide content that is going to help you get ahead in your career. We provide a community where people can ask questions, answer questions of each other, peer-to-peer questions and answers, and we have these online networking and online recruiting events," Healy says.

Healy and his team have sponsored 75 such events, which are sort of like speed dating except online.

「ここは達成意欲の旺盛なY世代のための真のキャリアマネジメントサイトであり、キャリアを前に推し進めるためのコンテンツが提供されています。また、人々が質問をしたり、お互いに質問に回答しあったり、仲間同士でやりとりをしたりできるコミュニティも整備しています。そしてオンラインのネットワーキングやオンラインの就職イベントを実施しています。」とHealy氏は語ります。

Healyとその仲間はこれまでにこのようなイベントを75回運営してきており、それはまさにオンラインであることを除けば合コン(speed dating)のようなものといえるでしょう。


Here is how he describes them: "You sign into the site, and you'll be matched with somebody for a five-minute conversation. It might be a recruiter from a major company on the other end. It might be another peer that's in your field on the other end, depending on what event you're in. You'll have five minutes to chat with them, and after the chat, you can follow up with five or 10 of them, adding them to your network. If it's a recruiter, you can say I'm interested in this job opportunity."

彼はその仕組みをこう説明します。「まずサイトにサインインすると、ある人と引き合わされ5分間の会話をすることになります。反対側にいるのは大企業の採用担当者かもしれないし、同じ分野にいる同じような仲間かもしれないし、そのあたりはどのようなイベントに参加したかによって変わってきます。一人の人と5分間ずつチャットをして、チャットが終了した後は5人もしくは10人をフォローし、自分のネットワークに加えることが出来ます。もしそれが採用担当者だったとしたら、その仕事に興味があると伝えることも可能です。」


ちょっとくだけたサービスのようですが、企業側も積極的に取り入れるところが出てきているようで、ニュースでも取り上げられていた金融グループのシティ(Citi)は、いろいろな媒体を検討した結果、Brazen Careeristを選択したとのことです。


"When I was putting together our social-recruiting strategy for our North America recruiting team, I decided we were going to focus on four different social networks. One was, Brazen Careerist, because it was particularly focusing on Gen Y, but then we're also on LinkedIn, Twitter and Facebook," Ng says. "So we were kind of dividing and conquering and trying to figure out where was the best place for us to make our social presence as a recruiting team, and Brazen made our list."

「北アメリカの採用チームのソーシャル採用戦略を取りまとめるにあたって、4つのソーシャルメディアにフォーカスを置くことにしました。一つはBrazen Careeristで、これは特にY世代にフォーカスを置いていたからです。でもほかにもLinkedIn、Twitter、Facebookも候補として検討しました。」とCitiの採用担当者、Amy Ng氏は話します。「つまり我々は分担してどのツールが採用チームとしてソーシャルのプレゼンスを獲得するのにふさわしい場所になるかを、お互いに戦わせて明らかにしようとしたのです。そしてその結果、Brazenが残ることになりました。


Ng氏は2つのネットワークイベントに参加し、まだ誰も採用していないにも関わらず、このやり方(format)が気に入っているそう。

それは通常のジョブフェアと比べてコストが安いことや、通常会わないであろう人と出会えることの希少性を評価してのことだそうです。


日本で言えばゆとり世代にあたるこの世代については、日本でもいろいろと議論がある部分ではありますが、学習歴などは過去と比べてもかなり高いものを持っているのは間違いなく、そういった中で優秀な社員を獲得する一つの方法として、日本でも学べる部分は大いにありそうです。


とはいえ、もちろんY世代の彼らものんびりとはしていられないようで、


They're hoping they'll find it -- before the responsibilities of family and a mortgage kick in.

もちろん彼らも(最終的な自分の就きたい)仕事を見つけ出すことを大いに望んでいる―自分に家族の責任が覆いかぶさり、住宅ローンが始まってしまう前に。


原文はもっと長いですが、ニュース原稿で読みやすいのでおススメです。ご一読感謝。





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