情報と嗅覚
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某お笑い芸人のギャグに「聞いてないよ~」というのがありますが(古いでしょうか)、ビジネスの現場でも結構よく聞くフレーズです。
ビジネス書などで、コミュニケーションの大切さを説いていたり、丁寧なコーチングを提唱するものがたくさん出ています。そのせいか、全般的に人に優しく接する傾向があり、情報不足のひとの「聞いてないよ~」という声が大きくなっています。また、無知な自分が悪いんだ、という意識も落ちているような気がします。
最近は携帯やメールなどを活用した情報伝達の仕組みは発達しています。同時に、表面的な「お知らせ」は入手できるが、それが持つ意味や自分や組織にとって有利、不利に働くか、などの嗅覚を使う機会も減っているような気がします。無論、ひとごとで言っているのではなく、自分も目の前の情報を見つめて、考える時間自体が最近減ってきたなあ、という気がしているのです。
それ以上にやっかいなのは、「お知らせ」をしてくれること自体に有難みを覚えないことです。情報に埋もれている、という環境がそうさせているとは言わないが、せっかく伝えたことを軽視する傾向が私の周辺で最近ありました。
「それは知らなかった。聞いていないよ~」
なんて言っているようでは、皆に置いていかれるのがコンサルティング業界だと思うし、それは単に愚鈍なだけ。最近、自分の周辺で何かが起こっているな、と嗅覚を研ぎ澄まして、先手先手で積極的に情報収集に動かないと、最後は誰からも「お知らせ」さえも手に入らなくなるのではないでしょうか。
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