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外資系金融機関を担当する経営コンサルタントの活動記録 ~ プライスウォーターハウスクーパースの高橋正敏です。

真の批判者

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話題としては若干出遅れましたが、タイガー・ウッズ選手、大変なことになっています。自称・品行方正な私としては(苦笑)、もし同じ状況に陥ったらどういうことになるだろうと想像するだけで恐ろしくなります。言うまでもなく、これまでの彼のAchievementのスケールが私と全然違いますので、状況の修復にどれだけ労力がいるのだろう、と想像がつかないのが実感です。

また、タイガーの収入の大半を占める、スポンサー収入。これは影響が大きい。大手コンサル会社や飲料メーカーが早々に契約を見直す動きをとりました。皆、一流企業ですから、契約見直しは当然の動きであり、全く正しい動きだな、と私も思います。

しかし、そんな中でのナイキのフィル・ナイト会長の決断には、ひさびさに感動しましたね。

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1215 AFP】不倫スキャンダルに揺れる男子プロゴルフのタイガー・ウッズ(Tiger Woods)に対し、主要スポンサーを務める米スポーツ用品大手のナイキ(Nike)のフィル・ナイト(Phil Knight)会長が支持を表明した。

 市場でクリーンなイメージがあり、スポーツ選手として初めて収入10億ドル(約886億円)を手にしたウッズへの企業からの支持が失われ始めた中、ウッズは個人的理由でプロゴルフ活動の無期限休止を宣言している。

 1996年にプロデビューを果たした当時からウッズを支援しているナイキのナイト会長は、14日発行のスポーツ・ビジネス・ジャーナル(Sports Business Journal)で、14度のメジャー王者に対する嵐は止むと信じていると語った。

 ナイト氏は「彼は本当に偉大だ。彼が引退となれば、これらの過ちは小さなことだと振り返るだろう。しかし、メディアはそれを大げさに騒ぎ立てている」とコメントしている。

------------------以上 引用)-----------------

記憶はあまり定かではないのですが、全米アマチュア選手権を何度か制した19歳のタイガーを見て、衝撃を受けたナイト氏は、当時の財務状況から見て相当な大きな金額を捻出して彼との契約を果たしたとか。テニスのジョン・マッケンロー、バスケットボールのマイケル・ジョーダンに匹敵する衝撃とも言っていたとか。スポーツ好きには、よく理解できる行動ですね。

不祥事に対しては、こういう行動をとるひとが、引き起こした本人にとっては、真の批判者と映るのではないでしょうか。無期限活動停止中のタイガーですが、ここはひとつ不屈の精神力で復活してもらいたいものです。

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