オルタナティブ・ブログ > 高橋 正敏の 「外資系金融コンサルタントの日常風景」 >

外資系金融機関を担当する経営コンサルタントの活動記録 ~ プライスウォーターハウスクーパースの高橋正敏です。

お金は貸すから頑張ろう

»

「日銀、金融機関向け資金供給で担保の対象拡大 金利は据え置き」

日銀は7日開いた金融政策決定会合で、政策金利の誘導目標を現行の年0.1%に据え置くことを全会一致で決めた。新年度以降も潤沢な資金供給を続ける方向を確認し、民間金融機関向けに資金を供給する際に受け取る担保については、月内に地方債や政府向け証書貸付債権の対象を広げることを決めた。

Nikkei Net 47

銀行が保有する資産のなかでも、地方銀行は地方債というものを保有するケースが多くあります。これまで日銀から資金の供給を受ける際には担保として認められないことが多かったのが、これを認めましょう、ということで日銀はより資金を供給しやすくなるわけです。そもそも、地方債は地方公共団体の財政が悪化した場合起債できなくなる起債制限が設けられていますから(だから大阪などは必死になって財政再建に取り組んでいますよね)、リスクは低いものと認識されているわけで、今回の策は正しいと思います。

それに、政策金利は0.1%いうことでこれはもう動かしようがない。それでは景気回復のために日銀としては何ができるのか、ということで決まった方針でしょう。

景気悪化をことさらに煽ることは、私は嫌いですが、景気悪化を静かに認識して、できるだけの打ち手を静かに出すというのは大いに賛成です。官民一体で幸福な社会を目指したいですね。

Comment(0)