MacでVista(その3):ParallelsでVistaとTigerをまぜこぜにする
昨日まででBoot Campを使ったVista環境構築はとりあえず打ち止めとなりました。その理由はディスク容量不足。パーティションをわずか11Gバイトしか切ってなかったため、インストール後にドライバをインストールすると、残りわずか400Mバイトという状態になったのです。
これでは内蔵ドライブのパーティション切り直しをしない限り、Vista + Boot Campの環境を続けることができません。そこで考えを切り替えて、「Parallels DesktopでVistaインストール」にトライすることにしました。
Parallels Desktopの最新ビルドである3150は、Vistaにもしっかり対応しているようです。そこで、Windows Vistaをこちらのほうにもインストールしてみること。
ParallelsのWindowsインストールはきわめて簡単です。最初にシリアル番号とユーザー名、会社名を入力すると、あとは勝手に独自ドライバのParallels Toolsインストールまで自動でやってくれます。
わたしの場合には保存するドライブの場所を外付けディスクに設定したので少々いじりましたが、ほとんどの人はデフォルトでそのままいけてしまうはずです。
結局、インストールに要した時間はわずか34分。ネットワーク環境で「家庭」を選ぶと、すぐにネットに接続されました。しかも、MacBook Proの日本語キーボードはきちんとマッピングされ、capslockキーによるIMEのオン・オフもできるようになっています。
もちろん、Coherenceも使えます。Coherenceは、WindowsのアプリケーションのウィンドウがそのままMac OS Xのデスクトップ上に存在するという、「まるでMacの1アプリケーション」に見えてしまう仕組み。デスクトップが見える状態で作業できるわけです。フルスクリーンモードにすることもできます。
さらに、Parallelsではファイルおよびフォルダのドラッグ&ドロップがサポートされているので、両プラットフォーム間の作業はきわめてスムーズ。まさに“Best of Both Worlds”という感じですね。
このへんで、パフォーマンスを数値的に見てみたいと思って、Windowsエクスペリエンスインデックスを試してみました。Boot Campでは基本スコアが4.1。Parallelsでは?
しかし、エラーのため、評価できないとのアラートが出てしまいました。
もう1つ、Vistaならでは機能で使えないのが、Aeroグラフィックスがフルに使えるわけではないということ。Windows + Tabキーによるウィンドウ切り替えアニメーションは、Parallels上ではサポートされていません。これは、3D機能がフルサポートされる次バージョン以降に期待、ということでしょうか。
それでも、VistaのきれいなメイリオフォントとClearTypeはMac OS Xと違和感なく混在化させることができます。
Vistaの使い勝手はわたしにとってXPよりも格段に快適なので、Parallelsでも併用するならVistaがいいですね。
ただ1つ大きな欠点があります。それはサウンドの品質。MacBook Pro初代のパフォーマンスのせいかもしれませんが、Windows Media Player 11でサンプルトラックを再生したときに音が割れてしまいます。
ParallelsでXPを最初にサポートしたときがそんな感じだったので、ドライバ最適化で解決される問題だと思いますが、音系のアプリケーションの場合にはまだXPを使ったほうがよさげです。
とはいえ、プロダクティビティ系やブラウザでは特に問題なく動作します。いやはや、MacとWindowsの関係はこんなにまで深いものになってしまったんだなとしばし感動してしまいました。