プレイフル・シンキング BY 上田信行先生
*上田先生考案のコミュニケーションツール”Nucube"。こちらにアイデアや意見を書いて話し合うと、多面的に考えることができるそう。
Box&Needleでノートカバーを作るワークショップをやった際に、学びのデザインの専門家の上田信行先生に参加していただき、お話する機会がありました。はじめはノートカバーを作るワークショップだけの予定だったのですが、Box&Needleのオーナーの大西さん(←pass the batonのサイトに大西さんのプロフィールがあったのでそちらを掲載)にご紹介いただき、上田先生も特別に参加していただきました。
1970年代にアメリカで教育学を勉強していた上田先生。ニューヨークでセサミストリートの制作現場を見学したときに、新しいことを生み出そうという熱気や、とても楽しそうに仕事をしている姿をみて衝撃を受けたのだそう。その体験が原体験となって、学びや仕事の場に「プレイフル」=物事に対してワクワクドキドキする心の状態を持つ思考法を考えたのだそうです。
上田先生が提唱しているのは、「プレイフル・シンキング」という思考法。ワクワクしながら、楽しみながら何かを学んだり創造したりすることで、熱中し、挑戦していく状況を作っていく思考法です。
私たちが活動しているリーダーシップ部(自分のリーダーシップスタイルを模索する活動)を説明し、上田先生からアドバイスいただきました。
「自分の中に自分のスタイルを探しても見つからないのでは?人は他者との関係の中で自分を発見することが多いんじゃないかな?人を作るのは”状況”。どういう”状況”だと自分がうまくいくのか見つけ出せたら、今度はその”状況”に身を置けばうまくいくはず」
たしかにそうだなと思いました。無人島にいったら、「自分のスタイルってなんだろう?」なんて考えないはず。他者との付き合いや比較があってはじめて、自分のスタイルが出てくるもの。
2月からリーダーシップ部の活動をやっているのですが、ワークショップのスタイルとして「自分ってどういう人間なんだろう?」というのを自己内省するアプローチが多かったのですが、上田先生の話を聞いて他者との関係や”状況”の中で何かを見つけ出すアプローチを取り入れていこうと思いました。
自分ひとりでどうにかする事を考えるわけではなく、どうすれば自分がうまくいく”状況”を作れるのか。その”状況”を作りだすことができれば、もっと自分らしく、もっと居心地よくできそう。ツライ環境の方が人は成長する、という考えもあると思いますが、私はツライのは大嫌い。できるだけ、楽しく、そして居心地よい中で大きく成長できたらベスト!色んな成長の仕方があってもいいと思います!というわけで、上田先生のプレイフル・シンキングの考え方がもっと日本に広まると嬉しいと心から思いました。