バイリンガル・プログラム@KBS Day5 シンキング・デザイン!
バイリンガル・プログラム、最後のクラスはシンキング・デザイン。複雑な情報を伝える際に各国伝えるスタイルが違います。キーとなる情報を確実に伝えるために、意図的にどういうスタイルで伝えるかを学びます。
〚アジアパシフィックのスタイル〛
1、情報のバックグラウンドを説明します。過去フォーカスで、何が起こったのかを中心に説明
2、何を行ったのかをステップ順に説明
3、問題を指摘
4、問題に対する解決策を提案
〚北米スタイル〛
1、未来の計画を伝える。未来フォーカスで何がしたいのかを中心に説明
2、プランの理由を説明
3、ソリューションを説明
4、新しいプランのメリットを伝える
あくまでも、このスタイルが多いという話であって、アジアパシフィックの人がすべてこのスタイルでやっているわけでもないですし、北米の人がすべてこのスタイルでやっているわけでもありません。でも、たしかにそうだなと思ったのは、過去フォーカスで話し始めるか、未来フォーカスで話し始めるかは、根本的に大きな違いだと思いました。
「ここに課題がある→よって、こうやって解決しましょう。」という流れはたしかに日本でよく聞くスタイル。
「将来こうしたい→よって、ここに取り組みましょう」という流れはアメリカでよく聞くスタイルとのこと。
何度も言いますが、どっちが正解とかどっちが良いという話ではないのです。スタイルが違うということを理解しておくと、その違いに引っかかってキーポイントを逃すということをしなくなるのです。アメリカ人が未来の話ばかりするのに対して、日本人は「でも、現実は~、今の課題は~」と引っかかってしまったり、日本人が過去や課題フォーカスで話すのに対してアメリカ人は「どうして、そんなにネガティブなんだろう」と引っかかってしまったりすることってよくあるのだと思います。それは思考の違いであって、そこにずっと引っかかっても趣旨と違うところで引っかかっているのです。
まずは、理解すること、その次に自分でもスタイルを使い分けられると最高。日本人に対しては、やはり現在の課題フォーカスで話し始めたほうがスッと受け入られる場合が多い。北米スタイルの思考の人と話すときは、未来フォーカスでそのために何をすべきかという順で話す方がスムーズに話が通りやすい。伝えたいことは一緒だけど、スタイルを変えるのです。
ケリアンさんが参加者とコミュニケーションをとっている姿をみると、各人にスタイルを合わせているのがよくわかります。話すテンポ、日本語と英語の使い分け、柔らかく話したり、テキパキと話したり。ケリアンさんと話すのは、とってもとっても心地よいのですが、それは自分に合わせてくれているからなだなぁと分かりました。
最後の日にケリアンさんが言っていたのは、「コミュニケーションはサバイバル!」。各国との交渉役を務めていたケリアンさん。いかにコミュニケーションをとるかは、生きていくために重要な武器だったとか。そして、「サバイブするためには色んな方法がある」。単語や文法だけでなく、声、体の動かし方、話す順番など、英語が第二言語で不利な立場の時にどうサバイブするかたくさんの方法を学びました。
参加した学生からも大好評で、他の学生もみんな聞いた方がいい!と太鼓判を押してくれました。私もそう思う!来年も実施したいです。