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JWLIボストン・リーダーシップ研修 | DAY17 ビジョンを持っている人とは?

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Public *エリス・メモリアルから近いパブリック図書館。美しい!毎日、帰りに寄っています。

ボストンに来て、よく使っている言葉は、”I don't understand"かもしれません。JWLIの研修は、先週以外は基本的にフェロー4人だけなので、理解できるまで何回も質問がすることができる贅沢な環境です。出会う人、みなさん素晴らしい方で毎日刺激を受けています。

さて、先週1週間はシモンズ経営大学院で「女性のための戦略的リーダーシップ研修」を受けましたが、その中で一番難しいなと思ったのは、ビジョン(どういう世界にしたいのかという意味のビジョン)の授業でした。授業の中で、戦中のリベリアで独裁者を追放し、ガーナの国の停戦協議を実現したリーダーの映画をみましたが、彼女のビジョンは子供たちが平和に暮らすこと。彼女はビジョンを作る練習や勉強なんて、勿論していない。学校で習ってビジョンが作れるようにわけないじゃないかと思い、何を学べばいいのか一番悩んだ授業でした。でも、ビジョンがないリーダーなんて、リーダーじゃない。そう考えると、リーダー育成にはビジョンが非常に大切だけど、最も難しいところだと思いました。

そして、今週エリス・メモリアルのCEOであるレオさんと1週間いろんな話をし、ビジョンについて思うことがありました。それは、個人的なビジョンと企業のビジョンが一致しているリーダーは、とても強い、ということ。創業者にパワフルでカリスマ的な人が多いのは、そこが一致しているからかもしれません。今週会っているレオさんは創業者ではありませんが、個人的なビジョンと企業のビジョンが完全に一致しています。助けがいる子供をサポートしてあげたい。レオさんは、ただその一心で企業や財団の心を動かし、資金調達を成功させています。

会社の場合、会社全体のビジョンや、部署ごとのビジョンがありますが、それが個人的なビジョンと一致しているリーダーはどれだけいるでしょうか?強いリーダーは、そこが一致しているのではないかと思います。「会社のビジョンだからやります」ではなく、「それが自分が作りたい世界だから」と思っているのでは、やはり湧き出る力も、出てくるアイデアも違う。そこが、本当に意味でのリーダーになれるかどうかの分かれ目だと思いました。

そう考えると、誰かをリクルートする際にも、そこが一致しているかの確認するのは、すごく大事なんですね。みんな「一致しています!」って言いますけどね。お互いのためにも、見抜かないといけないんだなと思いました。

一回きりの人生ですから。個人的なビジョンと一致する仕事をすることが、世の中のためにも、自分のためにもなるんだなと思いました。

 

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