アジア太平洋地域の中堅企業、2026年までに生成AIアプリ採用でマーケティングと営業の自動化が加速
IDCは2024年1月29日、最近の報告書「IDC FutureScape: Worldwide Small and Medium-Sized Business 2024 Predictions -- Asia/Pacific (Excluding Japan) Implications」において、2026年までにアジア太平洋地域（日本を除く）の中堅企業の半数が、マーケティングと営業プロセスの自動化および最適化のために、生成AIベースのアプリケーションを使用すると予測しています。
IDCの2023年度の「Future Enterprise Resiliency and Spending Survey Wave 6」によると、APEJ地域の中堅市場セグメントの47%が、生成AI技術の潜在的なユースケースを探求中、または投資中であり、43%の企業がマーケティングアプリケーションにおいてこの技術が最も大きな影響を与えると予想しています。
中小企業（SMB）および中堅市場セグメントは、さまざまな業界を革新する生成AIの可能性に注目していますが、この技術の利点を最大限に活用する方法をまだ模索中です。企業は、生成AIを組み込んだオファリングを提供する技術提供者/サプライヤーに依存し、内部リソースに大きく投資することなく、継続的なサポートとアップデートへのアクセスを求めています。
IDCの予測によると、今後12ヶ月間で、APEJ地域の中堅企業の40%以上が最も戦略的な生成AI技術パートナーとしてクラウドプロバイダーを選択するとされています。また、地域内で従業員数が500人から999人の中堅企業の約48%が、生成AIにかなりの投資を行い、次の12ヶ月間でトレーニング、生成AI強化ソフトウェアの取得、およびコンサルティングサービスに関する確立された支出計画を持っていることが、IDCの2023年の「Future Enterprise Resiliency and Spending Survey, Wave 7」で明らかにされています。以下は、地域に関するAI駆動の予測です：
Vendors for GenAI（GenAIを活用するベンダー）：
2028年までに、SMBの50%が技術の利点をより容易に活用するためにGenAIを活用するベンダーのサービスを利用するでしょう。
SMBs Monitoring GenAI ROI（生成AIのROIを監視するSMB）：
2024年中に、APEJのSMBの70%が、ケーススタディ、明確なROIの証拠、および支出のガードレールの保証を要求し、一般的な生産性のユースケースに対するGenAI技術への投資を解放するでしょう。
短期間（2024-2026年）には、デジタルネイティブなSMBは、この技術の潜在的な利点をよりよく理解しているため、AI技術への投資に対してよりオープンになるでしょう。
SMBと中堅企業が注目すべきその他のトレンドは以下のとおりです：
Tech for Energy Efficiency（エネルギー効率のためのテクノロジー）：
2026年までに、中堅企業の40%が、エネルギー効率と持続可能性の目標を達成するために、持続可能性技術ソリューションへの投資を検討するでしょう。
Data Application/DevOps Growth（データアプリケーション/DevOpsの成長）：
2026年までに、SMBの30%がクラウドへの投資を評価し、DevOpsの支出をより密接に監視するためにデータアナリティクスを使用するでしょう。
Ransomware Attacks Crippling SMBs（SMBを悩ますランサムウェア攻撃）：
2025年までに、SMBを対象としたサイバー攻撃が格段に増加し、これらの企業の少なくとも35%がリスクを軽減するための予防措置を講じ、主要なスキルギャップに対処することになるでしょう。
Recession-Resilient SMB（不況に強いSMB）：
APEJのSMBでは、より敏捷性とレジリエンスを実現するため、2024年に公共クラウド技術への投資が18%増加し、SaaSアプリケーションが最大のシェアを占めると予想されます。
SMBs Amplifying Analytics Investments:（分析投資の増加）：
2027年までに、中堅企業の40%が収集し使用する消費者データを理解し、ビジネス成果を改善するために、分析への投資を増やすでしょう。
Connectivity Driving SMB Creation（SMBの創設を促進する接続性）：
2026年までに、APEJで新たに創設される小規模企業の20%が、重要なビジネス接続性に5Gおよび固定無線アクセスを依存するでしょう。
Tech Spending Propensity Indicators:（技術支出傾向指標）：
2025年までに、APEJのSMBの20%がSMB技術支出の50%以上を占めるようになるでしょう。これは、技術の強度、支出能力、およびデジタルビジネスモデルがSMBの支出傾向の主要な指標となるためです。
「SMBと中堅市場セグメントは、イノベーションと持続可能性を受け入れることによって、デジタル化の旅を加速させています。これらのビジネスは、生成AI、クラウド、5G、分析などの変革的技術に目を向けています。さらに、生成AIは、マーケティング、営業、顧客体験などの分野で複雑なタスクの自動化と創造的なソリューションの生成によって、ビジネスの運営方法を革命的に変えるでしょう」と、IDC Asia/PacificのシニアマーケットアナリストであるSupriya Dekaは述べています。
