国内コグニティブ／AIシステム市場規模、2017年の274億から2022年には10倍超の2,947億以上に

調査会社のIDC Japanは2018年5月14日、「国内コグニティブ／AIシステム市場予測」を発表し、2017年の同市場の分析と2018年～2022年の市場予測をまとめています。

IDCではコグニティブ／AIシステム市場を

自然言語処理と言語解析を使用して質問に応答し、機械学習をベースとしたリコメンデーションとディレクションを提供することで、人間の意思決定を補助／拡張する技術

と定義しています。

IDCでは、コグニティブ／AIシステム市場を、ハードウェア／ソフトウェア／サービスのITテクノロジーによる分類と、ビジネスでの利用方法（ユースケース）に即した分類方法で分析しています。

本分析で、2017年の国内コグニティブ／AIシステム市場規模は、業による実証実験から実システムへの適用、およびソフトウェアへのAI機能の組み込みが進み、市場規模は2016年と比較してほぼ倍増し、ユーザー支出額ベースで274億7,600万円に達したと推定しています。

IDCでは、2018年以降の同市場は、AIシステムの「パーベイシブ化（普及）」が進み、急速に拡大すると予測しており、金融などでのリスク検出／分析、サービス業などでの自動顧客サービスへのAI適用が進み、2017年～2022年の年間平均成長率（CAGR：Compound Annual Growth Rate）は60.7％で成長し、2022年には2,947億5,400万円の規模になると予測しています。

IDCでは、

ITサプライヤーは、ユーザー企業におけるAIシステムの実ビジネス適用を進めるためのアプリケーションソフトウェアへのAI機能組み込み、適切な教師データ選択／作成支援などのサポート体制整備、およびユーザー企業がAIシステムを利用する際の運用支援の強化を行うべきである

と分析し、 ベンダー／システムインテグレーターは、アプリケーションソフトウェアへのAIの組み込み、AIシステムの運用支援サービスの強化などが必要であるとしています。