クラウドとAPI
多くのクラウド事業者が提供するクラウドサービスにはAPIが用意されています。APIとはApplication Programming Interfaceの略称で、クラウドサービス等のプラットフォーム機能を提供する機能を外部から簡易に利用できるようにする仕組みです。
たとえば、クラウドサービスの場合では、仮想サーバーの作成や停止といった操作を、外部のプログラムからAPIを経由して、直接、仮想サーバーなどのリソースのコントロールができます。APIは仮想サーバーだけでなく、ストレージやデータベースなど、多くのサービスに用意されています。
クラウドサービスによっては、複雑なAPIを操作するためのコマンドラインツールやソフトウェア開発キットであるSDK(Software Development Kit)が用意されている場合もあります。また、Amazon API Gatewayに代表されるように、複数のサービスの機能を一元的に管理できるAPI Gatewayが用意されている場合もあります。
クラウド事業者はAPIを公開することで、サードパーティの運用管理やセキュリティ等の機能をAPI経由で連携させることができ、ユーザー企業の多様なニーズへ対応することができます。
ユーザー企業や開発者にとっては、APIを利用して、外部のプログラムからクラウドサービスを操作することで、システムの構築や運用管理の自動化ができ、構築期間の短縮やコスト削減、運用負荷の軽減につなげることもできます。
ユーザー企業の多くは複数のクラウドサービスを利用するハイブリッドクラウドの採用が進んでおり、クラウド管理プラットフォームを利用し、複数のクラウドサービスをAPI経由で一元管理するといったケースも増えています。