オルタナティブ・ブログ > 『ビジネス2.0』の視点 >

ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

スマートグリッドはIT革命に匹敵するインパクトなのか?

»

日経ビジネス(2009.10.1)に『新エネルギーの世紀 「25%削減」を商機に変える』という特集が組まれており、大変興味深く読ませていただきました。

環境関連で金額換算した市場規模は今は20兆円、2020年には約80兆円、そして2030年には100兆円の巨大市場になるとしています。そして、風力と太陽光が賄うエネルギーは地球全体の1割に達すると見ています。

民主党政権は、温暖化ガスの排出量を2020年までに、1990年比で「25%削減」を国際公約としているため、これまで以上に環境分野への投資が拡大することが予想されます。産業構造の大きな転換が生まれ、新しいビジネスも生まれてくることでしょう。

そこで、期待されている一つが「スマートグリッド」です。日経ビジネスの中でアクセンチュアの執行役員のインタビュー内容が記載されており、以下のとおりコメントされています。   

スマートグリッドの登場は、ひょっとするとインターネット革命と同じインパクトを産業界や人々の生活に与えるかもしれない。

米国でインターネット革命が起こったのは、軍事用の「ARPANET」というネットが存在し、冷戦後に民間開放されたことによって今日に至っています。優れた通信インフラが整備されたことが関連産業が花開いた。それが今スマートグリッドによる電力インフラの整備により、同じような革命が起きようとしていると書かれています。

グーグルが次なる成長分野としてスマートグリッドに力をいれているように、IT企業が今後スマートグリッドの分野に力を入れてくることが予想されます。シスコ、IBM等外資系の大手IT企業もスマートグリッドの市場に関心を示しています。

日本は電力網が整備されているため、スマートグリッドで構築する必要性はないと言う意見も多々ありますが、これからの自然エネルギーの利活用を考えていくと、日本だけ採用しないという選択肢はなかなか考えられません。

民主党政権がエネルギー産業を新たな産業の柱に掲げていることもあり、日本においてもスマートグリッドがインターネット革命に匹敵するインパクトをもたらす日がもしかしたら来るのかもしれません。

Comment(0)