韓国コリアンペイ構想を実現するか、カカオペイへのアリペイ投資と業務提携
韓国カカオペイにアリペイが出資したって・・じゃあ日本でLinePayと組むことはちょっとないね・・
ここ1-2年で日本に上陸したアリペイがジャパンペイを出すにはどこの誰と組むんだろうね・・・
仮想通貨ブームを他所にサーバー型電子マネー市場は風雲急をつげてるね・・
NFC決済のアップルペイの命運は如何に・・・
<出所 アントフィナンシャル >
■ カカオペイへのアリペイ投資と業務提携
2017年2月、メッセージサービスの韓国トップ企業、カカオトークは電子マネー部門を切り離し、別会社のカカオペイを立ち上げました。そのタイミングで中国のトップ電子マネーアリペイの親会社アント・フィナンシャルが200億ドル投資しました。明らかにアリペイとカカオペイの連携によるサーバー型電子マネーの韓国内普及戦略です。
韓国は日本と比較してもクレジットカードが浸透しており、キャッシュ社会に向かって一歩前に行っています。(韓国60%、日本15%)しかしスマートフォンなどによるモバイルマネー戦略は、未だこれからです。
そこでアリババのジャックマーCEOは、数年前からアリペイを活用したコリアンペイ構想を韓国で発表していました。今回カカオペイへのアリペイ投資と業務提携により、どうやらコリアンペイ構想が実現しそうです。
■ 東南アジアが先行
尚、アリババは電子マネーアリペイを活用してアジア(クレジットカードがほとんど普及していない)のEC市場(既に東南アジアではECサービスLazadaを買収)を国別、越境ECともに抑えようとしています。
既に香港ではアリペイは電子マネーの国内ライセンスを獲得し、インドでは地場のPAYTMに出資し・業務提携を行っています。タイではCPグループのトウルーマネーに出資し、業務提携済みです。今年あたりからlinePayの提携先、ラビットラインペイと激しく争います。(鉄道やマクドナルドなどの小売)またインドネシアでもスタートアップ企業に出資して地場電子マネーの立ち上げを狙っています。そして今回の、カカオペイへのアリペイ投資と業務提携の運びとなりました。
2017年から5-10年の間に利用者数を20億人に増やすと豪語しているアリペイですが、戦略の鍵は合併・提携戦略です。その分アジア進出中のアリババの売り上げが伸びると言うわけです。
当初の中国人観光客狙い戦略から既に次の段階に進み始めています。
■日本にいつ来るか、ジャパンペイはどこと組むか?
アリババとアリペイは日本にいつ本格上陸するか、ジャパンペイのサービスの組手はと言う問いがしばしば聞かれ始めています。既に中国観光客対応は2年ほど前から始まっています。
既に中国観光客狙いで国内小売業などと提携しているアリペイは、提携小売店を現在の4000店から2万店に引き上げます。
またローソンは全面的にアリペイと提携し2017年1月24日から更にローソン13,000店でアリペイが使えるようになっています。同時にローソンはLinePayを導入しました。(その結果、LinePayの利用者数はグローバルに1千万人を超えました)中国人観光客目的のアリペイ導入に引きずられる形でLinePayの国内普及が加速しています。(ここ要注意)
LinePayの普及の足を引っ張っていたのはQRコードベースのモバイルポス端末の普及遅れでした。エアレジとの提携などそれをアリペイが打ち破っています。
ローソンの次は当然、セブンイレブンやファミリーマート、イオングループが本気になります。通信キャリア系の電子マネーの動きが遅い中、アリペイの組手は存外、国内の小売業かもしれません。それともソフトバンクあたりでしょうか?
2016年の第四四半期に国内で約50万人の利用者を獲得したとされるアップルペイの行方と共にアリペイの動き(ジャパンペイサービスをにらんだ)にも目が離せなくなりました。
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