経産省のフィンテック提言はアップルペイの否定、インドの通貨改革と同じ方向
えええええええぇえええぇ!!?
経産省のフィンテックな1日では決済は「NFC端末じゃなくて・・・QRコード決済」だよぉおおおぉ!!??
これって中国のアリペイのマネじゃん!! アップルペイの否定だよおおおぉ
なにこれ・・・!!??
いやいや‥フィンテックは現金、カード、値段の高いポス端末の破壊ですから・・・^^
インドではビサもマスターカードもNFCを諦めてQRコード決済へ・・・
<出所 NPCI >
2017年5月8日、経済産業省がフィンテック提言を発表しました。
信金や地銀の保護を意識する為か既存の金融サービスの改善しか考えない金融庁に対して、流石に経済産業省のフィンテック提言は破壊的要素があります。
■ 決済はQRコード利用? アップルペイの否定?
面白いのは一番最後の起床から始まるフィンテックな生活(平日編)のところです。個人が買い物をしたり、コーヒーショップを利用した場合の決済は全てQRコードを使ってスマートフォンで処理しています。キャシュレス社会に向かうには値段の高いポス端末を否定しているのを読んで驚きました。これはアップルペイやアンドロイドペイの否定です。中国やインドの電子マネーで台頭するQRコード決済(モバイルポス)を推奨して、先進国で普及しているNFC端末やフェリカを否定する表現は凄いですね。
インドのモジ通貨改革では2017年2月からモバイルPOS用統一QRコード、BharatQR(バーツQR)を導入しています。ビサ、マスターカードとNPCI(中央決済機構)が開発した、クレジットカードやデビットカードの統一QRコードです。今後はペイティムなどの電子マネーの参加が見込まれています。これはインドが「アップルペイのようなNFC決済は未来がない」と宣言したと考えられます。中国ではアリペイやWechatPayのQRコード決済にアップルペイ(NFC決済)は敗北しました。
経産省が押したとなれば、日本でもそうなる予感(「アップルペイのようなNFC決済は未来がない」予感)がします。ソニーさんが抗議しそうです。
■ キャッシュレス社会に向けたキャッシュレス決済比率の導入
経産省が成長戦略に入れると言っているのはキャッシュレス決済比率です。信金や地方銀行を守る使命感のある金融庁はキャッシュレス社会戦略が明らかに欠落しています。しかし日本はキャッシュレス決済比率が18%程度と米国41%、中国55%や韓国54%、更にインド(22%)よりも低い金融サービス後進国です。キャッシュレス決済比率を上げる戦略を政府の成長戦略に入れると言うのは方向性として正しいですよね。現金の取り扱いに代表される社会全体の生産性が低いままだと早晩、日本はやばくなります。
■ 願わくば全銀ネットに電子マネー企業の直接参加を追加してほしかった
経産省のフィンテック戦略にはインドのように「全銀ネットに電子マネーが直接参加するような構想」はありません。まるでブロガーがマスメディアの記者に参加するような話ですが、そこまでいかないと日本でもキャッシュレス社会の実現は無理な気がします。
<出所 経産省 フィンテックビジョン>
★★ FinTechビジョン
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