三井住友銀行のインドネシア・フィンテック、電子マネーTCASH-BTPNワオ!
流石に三井住友銀行さん 自慢されるだけあって凄い取り組みですね・・・
これなら仮想通貨のMUFJコインをしのぐかも・・・・・
インドネシアの現地の出資先関係銀行と通信キャリアが電子マネーを一体運営しています。
やりますねぇ・・・
代理店の前で銀行と通信キャリアの提携を祝う式典です・・・
<出所 BTPNバンク >
三井住友銀行さんが盛んにインドネシアのサーバー型電子マネーの自慢をなさっているので少し調べてみました。ケニアのエムペサを参考にしたのでしょうが、通信キャリアと銀行子会社をタイアップさせた面白い取り組みです。2013年から始まったインドネシアの政府プロジェクト=国家ノンキャッシュ運動プロジェクトの後押しを受けています。
銀行口座普及率36%、携帯電話普及率が100%に近いインドネシアのネットワーク間の普及の時差を狙っています。
さて三井住友フィナンシャルグループが40%を出資しているインドネシアのBTPN銀行を支援してサーバー型電子マネーBTPN WOW!をアンバンク層向けに出していました。(2015年3月)しかし2016年4月には通信キャリアのテレコムセルと連携し、同社の電子マネーである「Tキャッシュ」と「BTPN ワオ!」を、「TCASH - BTPN ワオ!!」として一体運営を開始しています。Tキャッシュの口座でも金利がつけられるようになりました。
銀行の代理店だけだと多数の島々からなる全土への普及に限界があります。そこで身軽に動くテレコムセルの代理店も活用できるようにしたわけです。これで代理店の数は3万になりました。出稼ぎの人々も安心して島々に暮らす家族にモバイル送金ができますね。(ショートメッセージを送り、家族は代理店で身分証提示で現金を受け取れます)
身分証のIDだけでモバイルで口座が開設でき、電話番号が口座番号になり、送金や決済に利用できる特別な口座を準備しています。残高制限がない、月次の口座維持管理料が不要、約3万の一般代理店の店頭で現金化が可能な点など通常の銀行普通口座とは異なるベーシック普通預金口座と定義されています。(東南アジアの銀行が行うエムペサ型サービスは、通常の銀行口座とは異なる特別な口座を作る場合が多いです)なお、残高には3%の金利が付きます。
銀行口座と通信キャリアの電子マネー口座を一体化した運用は、電子マネーの本来の姿を示しています。日本のように前払い式支払い手段をお金ではなく商品券類似と厳密に決めつけない米国や欧州と同じ発想ですね。日本も早く資金決済法を改正してもらいたいものです。