CES2016の注目点、サムスンスマート冷蔵庫とマスターカード連携、IoTとフィンテック
冷蔵庫から野菜を注文しよう。その為にサムスンのスマート冷蔵庫でマスターカードのサービスを試せるよ!!
いよいよIoTに機器の(遠隔)操作だけではなく、ショッピングや決済が入ってきたんだね!!
はい、ラスベガスのCES2016ですから未来を語ります。
<出所 マスターカード >
提携先の一つ FRESHDIRECT
更にひとつ WebGrocer
CES2016がラスベガスで始まっています。筆者がおやと思ったのはマスターカードがサムスンのスマート冷蔵庫と連携して野菜のインターネット注文と決済を発表した点です。
従来、IoTでは様々なサービス(プロダクトクラウド)がスマート機器の上に乗り始めています。しかし最新のトレンドはヘルスケアやデータ分析などに続いてショッピングや金融決済が乗り始めた点でしょう。
冷蔵庫の扉に大きなスマートフォンのような画面を表示して、内蔵型のマスターカードのアプリから提携野菜販売業者を通して野菜の注文ができます。野菜販売提携先のFreshDirect,とShopRite,はアメリカ北東部に250の店舗を持っています。マスターカードのアプリは個人野菜リストを登録でき、その中から選んで注文する形になります。グローバル展開はマスターカードと組んだ MyWebGrocer(全世界の130の野菜事業者と提携)が実施します。そして決済はマスターカードのデビットカードとクレジットカードを活用します。(当然、将来は銀行口座の外の預り金での決済も対象になると考えられます)
本件のプレスリリースはマスターカードが実施しています。明らかにマスターカードがサムスンに持ちかけた話です。(サムスンはマスターカードでなくても同様のアレンジは可能と言っていますが、それはマスターカード側にも当てはまります)そして野菜のネット通販業者もマスターカードが手配し、全体を冷蔵庫のアプリ化しています。
これは注目です。
■ マスカーカードのマスターパス構想
マスターカードが2013年に発表しているMasterPass(マスターカードのデジタルウオレット)は、対象をスマートフォンから指輪、リストバンドなど様々なウエアラブル機器に広げてきました。その結果、マスターカードのデビットカードやクレジットカードの利用をカードの外に幅広く拡大し始めています。その波がスマートホームにもやってきました。またミレニアル層(21世紀に成人した人々)がクレジットカードを使わない傾向(利用者はミレニアル世代の37%、米国の成人全体では65%)が顕著になり始めている点から見て、マスターカードも早晩、銀行以外の預り金(ペイパルのVenmoなど)を取り扱うと思われます。MasterPassはそれが可能です。
★★ MasterCard, Samsung Make Everyday Shopping Easier in Tomorrow's Smart Home with Launch of Groceries by MasterCard App