マイクロソフトのリストラ、自社Windows Phoneから撤退の方向
元はサトヤ・ナデラさんと並ぶCEO候補の一人でしたが・・・ノキア元社長のステファン・エロップさんも先日首が発表です・・・
サトヤ・ナデラさんはノキアの電話部門買収に大反対だったようです・・・・
そして今回大幅な電話部門のハードエア部門再編を発表です ・・・
その方向は 明らかに自社Windows Phoneから撤退の方向でした・・・・
米国ブログ紙にはWindows Phoneの死と言う表現も目につきます・・・
Microsoft
<出所 ビジネスインサイダー>
マイクロソフトが自社Windows Phoneから実質撤退の方向を打ち出しています。米国のビジネスインサイダー紙などは2015年6月8日に出たCEOサトヤ・ナデラさんの声明を見てそう判断しています。
既に昨年の今頃発表した18、000人のリストラ(内12,500人は買収した旧ノキアの部門、全社員の14%)に加えて旧ノキアの部門中心に7,800人の追加リストラを発表しています。またつい先日は旧ノキア部門を引きていたステファン・エロップさんを首にしています。同時にノキアから買収した時ののれん代76億ドルを償却、今回のリストラ費用7.6から8.6億ドルを費用計上しています。これは自社のWindows Phoneから実質撤退の方向と言えましょう。
■ ステイーブ・バルマー前CEOの負の遺産償却
マイクロソフトの現CEOサトヤ・ナデラさんの前任者ステイーブ・バルマー前CEOの最大の負の遺産と呼ばれていたのが旧ノキアのスマートフォン部門の買収でした。当時は反対がビルゲーツ議長とサトヤ・ナデラさんでした。ステイーブ・バルマー前CEOは反対を押し切って旧ノキアの電話部門を買収しています。しかし現在のシェアは3%前後であり、一台販売する都度、12セントの損失が出ると言われています。
CEOサトヤ・ナデラさんは、その不良資産を切り捨てようとしています。しかしグーグルが旧トローラ部門をレノボに売却したように旧ノキア部門を売却するのは無理と判断したのでしょう。
■ 自社Windows Phoneから実質撤退の方向
その結果、dows Phoneのビジネス(standalone phone business)から実質撤退の方向が示されています。その一方で(他社が)Windows Phoneを開発する為のエコシステムを充実するとされています。但し全く開発を止めるわけではなく、マイクロソフトが開発する(first-party device)としては、ビジネス用、高級品、発展途上国向けの3種類に絞ります。
詳細はまだわかりませんがグーグルはモトローラ部門売却にかかわらず、自社でデザインしたスマートフォン(ネクサスフォン)をLGなど他社に生産してもらっています。恐らくマイクロソフトも自社生産はせず、ネクサスフォンに近いアプローチをとる方向に行くと思われます。
でも他社開発に関しても過去、HTC やSamsung 、 LG がWindows Phoneを独自販売し成果を上げていません。「こりゃあ駄目だ」と思っていたところにノキアが出てきてあっという間にマイクロソフトが買収しました。そしてリストラです。こういった状況で誰が自発的にWindows Phoneを作ってくれるでしょうか?(メーカーのリスクのないネクサスフォン方式なら良いかもしれませんが)だから一部の米国ブログ紙はWindows Phoneの死と言った表現をしています。
■ スピード判断は評価される
それにしてもグーグルのモトローラ買収から売却と言い、マイクロソフトのノキア電話買収から切り捨てと言い、決断のスピードは速いですねえ。これがIoT時代に求められる意思決定のスピードです。そういえばパナソニックさんも旧三洋電機の家電部門をハイアールにさっさと売っぱらってますね。
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