アップルのWebTVサービスは最初の四半期で約4百万契約を獲得するだろう
アップルのWebTVサービスへの好意的予測が多いですねえ・・・
まあ確かに故ステイーブ・ジョブズさんの長年の夢ですから・・・
これで秋のアップルテレビ本格版に期待が高まりますね。
それにしてもスマートウオッチの予測ではなく、アップルのWebTVサービスの契約数の予測ですけど^^
<出所: ビジネスインサイダー>
また伝統的な衛星テレビやCATVのコードカットを阻止していたのはデイズニーのESPNなどのスポーツでした。アップルのWebTVサービスとSlingTVはこれを獲得しています。だから注目です。
CATV視聴者は一人月額6ドル払っています・・・すげー・・
<出所: ビジネスインサイダー>
アップルのWebTVサービスが9月頃に発表されるとウオールストリートジャーナル紙やニューヨークタイムス紙が決まりと言ったイメージで報道しています。一方ビジネスインサイダー紙などは早くも「第二のネットフリックスライブ版」と見て販売予測を立てています。
■ テレビ業界は構造不況
毎年3-4%下がっていたテレビ視聴率が2014年には2桁落ちたと言う調査結果が出ています。またテレビの広告売り上げも遂に下降に転じています。CATVだけではなく有料テレビ全体が縮小傾向を示し始めました。その裏にはハリウッドやスポーツ業界からの度重なる値上げ要請(毎年10%程度)と雇用は戻ったものの所得が戻らない中間層の没落トレンドがあります。「月額50ドルで契約したCATVが数年後には90ドルになっている、これはたまらん」と言うのがコードカット層(テレビ契約のキャンセル傾向)の気持ちです。
この傾向は21世紀に大人になったミレニアル世代に多いのですが、特に若者層となると一切テレビを見ないコードネバー層が台頭しています。彼らはYouTubeスターなどを追いかけてVIDCONなどに参加する若者です。丁度、日本のニコニコ動画が大成功して若者がテレビを一切見なくなり、初音ミクだけではなくニコ動の生身のスターを追いかけはじめている状況を想像すればコードネバー層の実態がわかると思います。
そこでアンバンドルされた必要なチャンネルだけをアップルのWebTVサービスで見たいと言うシナリオ(スリムダウンとかアンバンドリング)が成り立つエコシステムが出来たわけです。
■ スポーツがある限りCATVを止められないしかし・・・
この結果、ある調査によれば、45%の人々がCATVに無駄なお金を支払っていると考えており、出来ればCATVを止めたいと思っています。一方CATVを止める気がないと答えた人は15%です。しかしどうしてもやめられない理由にESPNなどのスポーツと答えた人が43%います。SlinTVとアップルのWebTVサービスはESPNを獲得しています。これが両サービスが封目される理由です。ESPNはCATV会社や衛星テレビ運営会社から月額6ドル(契約者あたり)取っていると言う信じられない状況でした。
■ 放送事業者への視聴データの提供で引きつけた
通常、アップルペイに象徴されるようにアップルは消費者のライフログを提携先や按配元に渡す事はありませんが、今回は番組提供してくれた放送事業者に対して「何時、どこで、誰が、何を見たのか?」と言ったデータの還元を行うと報じられています。これで番組の権利を持つハリウッドや放送事業者を納得させたのでしょう。
■ ライバルが出そろった
ソニーのプレイステーションVueは3月18日本番サービスを開始しました。約50チャネルのアクセスパッケージが月額49.9ドル、月額59.9ドルのコアパッケージはアクセスパッケージに地域スポーツ放送を含んでいます。エリートパッケージは69.9ドルであり、更に25のチャネルが含まれます。内容は充実していますが、価格面が伝統的なCATVとあまり変わりません。基本ターゲット顧客は米国で3千万人を超えるPS3、PS4のユーザーです。合計で85のチャンネルを確保しています。欠点はライバルのディズニー系(ABC、ESPNなど)が欠けていますが、アップルと対立しているコムキャストのNBC放送やNBCスポーツを含めています。(アップルのサービスにはこれが欠けています)
一番のライバルになると見られているのがデイッシュネットワークのSligTVです。月額14.99ドルの基本パーケージ(20チャンネル以下)に加えて5ドル単位でのジャンル別の追加パッケージがあります。但し、地上波は一切含まれていません。
その他ベライゾンがインテルから買収したオンキューがソニーに似た品ぞろえをしています。このサービスは2015年の半ばに登場します。
■ アップルテレビの料金予測
故ステーブ・ジョブズ氏は月額30ドル程度のアップルのWebTVサービスを構想していました。しかしハリウッドが協力し無い為、とん挫した経緯があります。
今回は25チャンネルで月額20ドルー40ドルと予測されています。アップルWebTVサービスの欠点はNBC放送の欠如とNBCスポーツの欠如です。(逆にソニーのソニーのプレイステーションVueはこれを獲得ています)
アップルのWebTVサービスを30ドル、売上高利益率を30%と想定して三国大洋さんが以下の予測をしています。
引用
「Apple TV:1000万世帯
月30ドルで3億ドルの売り上げ、40%の手数料で月1億2000万ドルの粗利
月20ドルで2億ドルの売り上げ、40%の手数料で月8000万ドルの粗利
つまりサービスだけで、四半期(3カ月)に売り上げ6億~9億ドル、粗利2億4000万~3億6000万ドル程度、1年ではその4倍(売り上げ24億~36億ドル、粗利9億6000万~14億4000万ドル程度)の事業になり得る可能性が考えられる。」
引用終わり
これだけだと絵に描いた餅の予測でした。
ところがところがビジネスインサイダーはアップルWebTVサービスの成長を以下のように予測しています。
2015年 販売開始最初の四半期 4 百万契約者 U.S. (subscribers in its first quarter on the market)
2016年末 7.4百万契約者 U.S m
2018年末 10.7百万契約者(10.7 million by the end of 2018.)
これを合わせて考えると三国さんの予測は2018年末には実現する可能性があります。真実味が出てきます。
■ 視聴はアップルテレビ、IOS機器になる
アップルはWebTVサービスの対象をアップルテレビを中心にIOS機器全般に拡大し、アップル製品の囲い込みを永遠のものにしていくのでしょう。WWDCでの発表が待ち遠しいですが、早くも次の期待はスマートホームの中心、アップルテレビの本格版の登場です。(恐らく2015年秋)
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