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テレビのデジタル化がドライビングフォースとなり、全ての情報メディアが一旦、収縮する時代の羅針盤

Uber、Airbnb・・シェアの経済を支えるかフリーランス社会

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 レンタカーやタクシーを使うならUberやLyft・・・

シェア―の経済が社会を変え始めています。そしてビジネス顧客にターゲットを定め始めています・・・・

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<出所 http://www.pcworld.com>

  旅行者からビジネス顧客へ・・・・Airbnb

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<出所:ニューヨクタイムス紙>

 経費処理のコンカーが・Airbnbと提携したぞ!!

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 <出所: https://www.concur.com>

スマートフォンからタクシーを呼ぶUber、民宿のAirBnbなどシェアの経済を推進するIOT時代のサービス企業がビジネス利用に本腰を入れ始めました。ビジネス利用を目指すUber(世界100都市以上)、AirBnb(約200カ国で展開)は2014年7月末、旅行の経費処理サービスのソフトウエア企業Concurと組んだからです。フォーチュン500の半数が活用するConcurの経費処理レポート(Triplink system)とUber、Airbnbの経費処理が自動的に連結されるとなれば、Uber、Airbnbなどシェアの経済時代のサービスはビジネス顧客による活用が一段と進みます。出張清算はどこの企業でも頭の痛くなる程、時間がかかる面倒な処理ですから。Uberの場合はスマートフォンからの支払い処理がConcurの経費処理に自動反映されます。特に交通費と宿泊費は出張経費の大部分を占めます。Uberとの経費統合サービスは既にサービス開始、Airbnbとの統合サービスは2014年秋に開始です。

 

■  Uber、Airbnbなどのメリットとデイメリット

UberやLyftが行うピアーツーピアのサービスやAirbnbの民宿は、シェアの経済と呼ばれ、ビジネスの観点からは一般にコストが安い点が挙げられます。出張先でレンタカーを借りたり、タクシーを利用したり、高級ホテルに泊まるよりは遥かに安く出張できます。欠点はビジネス利用に不可欠なセキュリティ面やサービスの保証面で劣っている点でしょう。

 

今回の主題はこの動きに誰が飛びつくかです。

 

■  使い始めた利用企業

Salesforceやエバーノートなど35社が自動経費作成レポートの為のAirbnb serviceに契約したそうです。(その内、多くがConcurだと思われます)

Airbnbの顧客の既に10%はビジネス顧客です。

 

■  新しい組織や社会制度の発展と摩擦

シェアの経済は新しいプロセスイノベーションの面も含んでいます。その結果、米国ではAirbnbがホテル業界や当局とホテル課税でもめており、Uberなどのピアーツーピアーサービスは「白タク類似の規制逃れ」としてドイツの地方裁判所では禁止命令まで出されました。古い業界や古い社会制度との形成と摩擦は、ロンドンの市民社会勃興期にも新興のコーヒーハウスで起こりました。そしてコーヒーハウス禁止令が出たほどです。

 

■  シェアの経済を支えるフリーランス、マイクロ企業

米国では開業率が10%と日本の倍であり、マイクロ企業が続々と生まれています。またそれを支えるフリーランス(雇われない生き方)が20世紀末頃から市民権を得ており、21世紀初めの時点で米国人の25%は小規模企業家や契約社員、フリーランスなどの働き方をしていると言われています。このフリーランスやマイクロ企業がUber、AirBnbのビジネス活用を支え始めていると見られています。

 

そもそもUberのドライバーやAirbnbのサービス提供者は、フリーランス、ミニ企業家に近い人々です。こう言ったフリーランスやミニ企業家を支えるインフラとして21世紀初頭にはコーヒーショップのスターバックスなどが「第三の場所」(家庭でもオフィスでもない場所)として注目されました。スターバックスはここに目を付けた訳です。フリーランスやミニ企業家の皆さんは、スターバックスを移動事務所やちょっとした会議室代わりに使っています。そして次はUber、Airbnbなどがフリーランス社会の拡大と共にビジネス利用客を増やしていくと見られています。(ウオールストリートジャーナル紙などの見方)

 

 

■  日本にもフリーランス、ミニ企業家社会を醸成しよう

開業率が欧米より10%も低い日本ですが、やっとキックスターターのような新たな資金調市場やイーランサー、クラウドワークスのようなクラウドソーシング市場が立ち上がりました。その結果、フリーランス社会が少しずつ育成され、その中から本格的な起業を行う気運が高まる可能性があります。日本ではまだAirbnbなどは個人消費の民宿利用、Uberはスマフォタクシーに留まっていますが、欧米型のビジネス利用によりフリーランス社会との共鳴や発展が期待されます。

 

日本はフィリーランス社会(雇われない生き方社会)の台頭がまだ弱く、シェアの経済の新興勢力が摩擦を試みる環境が出来ていません。昔、中世の自治都市が盛んだった頃、日本にも堺や博多と言った自由都市がありました。しかし変化の台頭が弱く、鎖国令を出した徳川幕府に潰されました。その愚は避けなければならないのですが、どうなんでしょうか。

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米国は20世紀末からフリーエージェントネーションです・・・

この日米差が・・・ここに来てシェアの経済の発展に大きく響いて来ているなあ・・・、ダニエル・ピンクさんの雇われない働き方ですね・・・・著者のピンクさんはIOT時代を予感し、フリーランス社会が発展すると10年以上前に語っていたのが懐かしいです・・・

 

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 <出所:アマゾン>

★★ Airbnb and Uber on the business travel itinerary

 

★★ YOUR UBER FOR BUSINESS IS ARRIVING NOW

 

★★ Ask any entrepreneur: The freelance economy is a sucker’s game

 

★★ Uber and Airbnb are complicating corporate expense reports

 

★★ The Rise Of The Micro-Entrepreneurship Economy

 

★★ Uber and Airbnb target enterprise customers

 

 

★★Startups Uber and Airbnb Court Business Travelers

 

 

★★ 米国で注目のスタートアップ企業、Airbnb、Uber、oDesk、Fabが語る起業のコツ

 

★★Concur & Airbnb: Bringing the Sharing Economy to Business Travelers

 

★★Business Travel on Airbnb

★★Dan Pink Interview: 'Free Agent Nation' Evolves

 

 

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