ＨＰがWindows7搭載PCの消費者向け販売を復活、益々混沌とするパソコンの未来

パソコンの未来が混沌としています。レノボに次いで世界２位のＨＰがWindows7を搭載した５種類のモデル（Two notebooks and three desktops）の販売を消費者向けにも始めています。通常の慣習では新型ＯＳ（Windows 8 and 8.1）が出れば古いＯＳを搭載したパソコンの販売は自然に中止されます。（特に消費者向けはそうです）しかしＨＰは「新型ＯＳは不人気だ！！」と主張して2014年1月、Windows7を搭載したモデルを５種類販売しプロモーションしています。そして同社のWebサイトではセールの目玉（１５０ドル引き）としてWindows7ＰＣを宣伝しています。（もっともWindows  8.1モデルも67種類販売していますが）（またビジネス向けの場合にはある意味で常識かもしれませんが。）

shopping.hp

 <出所：ギガジン＞

Back by popular demand

Windows 7 PCs

＜出所：HP＞

これは「HPの差別化戦略だ」と言う見方が出ており、筆者もこの見方には非常に説得力があると思います。しかし古いOSでのパソコン販売復活はマイクロソフトに三行半（将来の離婚の可能性）を突きつける意味もあるのかもしれません。

その背景にはパソコン市場が全体として10%も縮小する中、ＨＰの米国内販売シェアが２０１３年12.3%落ち込み、ビジネス販売に強いデルとレノボのシェアがそれぞれ5.6 %と10.8%に成長した背景もあります。HPにとってはダブルびんたを食らったと言うところでしょうか。

また全体として見れば新型OS販売開始後10カ月を経過した時点でのWindows 8 や 8.1搭載のパソコンのWindowsでの普及割合（累積販売の割合）はたったの9.3%でありWindows7搭載パソコン発売時の10月後の累積シェア17.3％に大きく及びません。完全にダブルスコアーの不人気ぶりです。これでは失敗したWindowsビスタの再来だと言う訳です。

通常、新型ＯＳが出た場合、マイクロソフトは、販売一年後に旧OSのパッケージ販売を中止し、二年後にＯＥＭメーカーに対するプレインストール版の販売を中止指示します。（マイクロソフトとＯＥＭメーカーとのライセンス・アグリーメント）Windows7に関しては2014年10月末がプレインストール版の販売を中止の期日になると見られています。（未発表の為、以下の表では折って発表＝To be determinedとなっている）従がってそれまでの間、ＨＰがWindows7を搭載したパソコンを販売しても契約上は何も問題はありません。(ビジネス向けのWindows7販売はこれに基づいているわけですね）

しかしWindows 8 や 8.1搭載のパソコン販売が予想以上に伸びない中、クロームブックがパソコンとタブレットの市場シェアの9.6％を獲得したと言うＮＰＤの調査もあり、アンドロイド搭載のパソコンなどの販売も話題となっています。IPadなどタブレットの攻勢もあります。

Windows 9の噂（Windows 9--codenamed "Threshold"）も出ておりWindows XPのサポート中止（End of extended support）を2014年4月に控えてパソコンの世界が混沌としてきました。

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マイクロソフトのエンドオブセールスの日付

 拡張サポートの中止日付

　＜出所：マイクロソフト＞

★★　Is HP Really Shunning Windows 8, Or Is This Just A Cheap Marketing Ploy?

★★HP sticks thumb in Microsoft's eye, discounts consumer Windows 7 PCs

★★　Microsoft retracts Windows 7 PC end-of-sales deadline

★★Microsoft ends Windows 7 retail sales

★★Windows lifecycle fact sheet

★★Hey, Chromebooks Are Doing O.K.