スマート革命とスマートテレビその3、「Mediaroom」の売却によりスマートテレビに本気で動き始めたマイクロソフトXbox720(デユランゴ)はアップルTVに対抗できるか!!?
<序文>
一人一台のパソコン+ブラウザーから一人が七台のスマートデバイスを時と場所に応じて使い分けるスマート革命の時代への移行が進んでいます。
その中での注目点が未来のテレビであるスマートテレビとゲーム機の再発明です。
マイクロソフトはこれまで成功して来たセットトップボックスの製造・販売の為のビジネスユニット「Mediaroom」をエリクソンに売却しました。その結果、自らのスマートテレビに関してはXbox720(デユランゴ)に集中すると宣言しています。(2013年4月8日付けマイクロソフトの公式ブログでの発表です)
またXbox720(デユランゴ)の発表は、当初の2013年4月21日から5月21日に延期したそうです。(テックブログの内部情報との話故、正式発表はまだです)5月の末に発表して期待感を高めて6月のゲームショーであるE3 と開発者会議Buildでお披露目するマーケティング戦略のようです。
アップルテレビの最大のライバルになると見られているマイクロソフトがいよいよ本気になり始めました。
★★Microsoft plans to focus on Xbox for TV, sells Mediaroom IPTV business to Ericsson
★★Microsoft planning Xbox event for May
★★Microsoft sells Mediaroom to Ericsson, pulls focus to Xbox TV
★★Mediaroom and Our TV Journey (マイクロソフトのブログ発表)
引用 マイクロソフトはスマートテレビの努力を100% Xboxに集中と宣言!!
Ericsson will continue to invest in the growth and success of Mediaroom to the benefit of customers, employees, and the industry. It allows Microsoft to commit 100 percent of its focus on consumer TV strategy with Xbox.
引用終わり
★★AT&T U-verse Wins "Best TV App" TV Connect Award
<出所:バージ>
マイクロソフト メデイアルームのカンファレンスの様子
<出所:joystiq.com>
<マイクロソフト「Mediaroom」の果たした役割>
マイクロソフトは21世紀初のWebTVなどの試みの後、「Mediaroom」のビジネスユニットを創設し、CATVに対抗する通信キャリアIPTV系の有料テレビの為にセットトップボックスを開発し、販売していました。無論、Windowsが搭載されたセットトップボックスは、スマートテレビの立ち上げ初期に大変注目されていました。現在、「Mediaroom」は世界中の22百万台のセットトップボックスに採用されています。
2009年の米国オバマ大統領の就任式のインターネットライブ中継(CNNとフェースブックなどが実施、スマートテレビへのデモ効果に繋がった)後に開始された米国の地デジ移行後、6月から9月頃にかけて米国の有料テレビは一斉にセットトップボックスにアプリを載せ始めました。それをリードしたのはベライゾンのファイオスTVや衛星テレビのディレクTV及びAT&TのAT&T's U-Verseでした。AT&TのセットトップボックスにはWindowsと共にマイクロソフトが搭載したアプリが載っていました。この年マイクロソフトはグーグルテレビより一年早く米国で「アプリ開発コンテスト」を実施しています。
アメリカの子供たちに人気のサンタ追跡アプリもこの頃開発されています。
その後マイクロソフト系ではドイツテレコムやアジアの雄、シンガポールテレコムなどのスマートテレビ先進通信キャリアがセットトップボックスにアプリを載せています。「Mediaroom」のビジネスは小さいながらも大成功でした。
マイクロソフトは「Mediaroom」をスエーデンのエリクソンに売却しました。これは大変大きな意味が有ります。
<Xbox720(デユランゴ)はアップルTVの最大のライバルになるか!!>
マイクロソフトはスマートテレビ戦略として「Mediaroom」の経験からグーグルテレビのような独自スマートテレビを開発するか、Xboxの次世代機の一部をスマートテレビに転用するかの内部議論が有りました。「Mediaroom」の売却によりどうやら最終結論が出たようです。
2013年に出ると言われているアップルはリング方式でジェスチャー操作を入れて来るとの予測が出ています。それに十分対抗できるのはジェスチャー音声操作の出来るキネクトを搭載したXboxです。またXboxはソニーPS4と異なり約80社のテレビ放送と提携してライブやオンデマンドのサービスをXboxのゴールドカードユーザーに提供しています。
既にXboxにおける動画視聴時間はゲーム時間を上回っています。マイクロソフトは、ゲームに興味が無い視聴者を狙ってXboxの次世代機の一部をスマートテレビ版とすると言われています。
2月のPS4の発表会が本体のハードウエアの登場もなく、不人気だったので一カ月延期し、万全を期すようです。
まずは5月21日と言われているXbox720(デユランゴ)の発表に注目です。