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アマゾンはTIのモバイルチップ部門を買収し、自社製スマートフォンを出すのか?

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<序文>

 ロイターの記事がイスラエルの経済紙カルカリストのスクープ記事を元にして、テキサスインスツルメンツが予てより売却意向とされる半導体チップ部門の買収交渉をアマゾンが始め、かなり進んでいる段階のようだと報じています。

一方テキサスインスツルメンツは「噂にはコメントしない。」と報じつつも、スマートフォン市場からは撤退意向であることをロイターに対して認めているようです。

 

またアマゾンがスマートフォンに出ると言う噂は根強くあります。

 

アマゾンのキンドルファイアーにはテキサスインスツルメンツのチップが使われており、実際に買収が行われればアマゾンがスマートフォンを自社開発する条件が整うと言う見方です。

 

ではアマゾンにとって自社スマートフォンは何故必要と考えられているのでしょうか?

 

★★ 米アマゾン、TIのモバイルチップ部門買収に向け交渉=報道

 

★★ AmazonTIのモバイルチップ「OMAP」を買収か?

 

★★ Amazon In Running For Texas Instruments' Chip Division

 

 

★★ Report: Amazon Offered To Buy Roku Earlier This Year

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<引用元:ファーストカンパニー>


<スマート革命は単独機器では無く、機器の連合艦隊の戦い>

 非常に重要な点は「スマート革命はお互いに繋がるスマート機器群の上に根が生え、茎が伸びた豊かなサービス群の勝負」と言う視点です。判り易く言えば、スマート革命における戦いに勝つためには、サービス支配論理で束ねられたスマート機器の連合艦隊が必要な訳です。

 

その為アマゾンはネットフリックスから独立したスマートテレビの「ロク」などにも興味を示し、出資しようとしたと言う報道もあります。

そう言った経緯を正しいと仮定すればアマゾンがスマートフォンを出しても全く可笑しくありません。既に電子書籍リーダーのキンドル、タブレットのキンドルファイアーと揃えれば、スマートフォンやスマートテレビが欲しくなるのは、国内のソフトバンクの動きやKDDIの動き(共にスマートテレビに進出)を考えれば、納得の行く展開です。そしてNTTドコモなどは「ライバルはアマゾンや楽天」と宣言しています。

 

筆者はスマート革命の時代に勝ち残る為、「アマゾンはスマートフォンを加えたスマート機器の連合艦隊でメディア事業やEコマースの顧客を囲い込む方向」と考えて、まず間違いないと思っています。

 

そうなれば米国のバーンズ&ノーブルだけでは無く、日本の楽天の動きなどにも大きく影響するかもしれません。近い将来、三木谷さんがスマートフォン「コボ」を掲げてニュース写真に収まる日もあり得るかもしれません。

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