内視鏡検査初体験
「なぜ日本は年度末に健康診断をやるのか、そういうものか?」
期末の忙しい時期に健康診断のスケジュールをこなす日本社員にぶつけた、オーストラリア人の素朴な疑問です。まあ、なぜ年度末なんだろうと思いつつ、残業続きであまり健康ではない状態で健康診断に臨んだら、案の定再検査になってしまいました。
どうもレントゲン検査で胃にポリープらしきものが見つかったようで、内視鏡検査、いわゆる胃カメラによる再検査。即予約したのですが1ヵ月後ということで、昨日行ってきました。
バリウムは20代から経験してもはやベテランの域ですが、内視鏡は未経験。のど系苦手なんだよな、と恐る恐るの参加でした。
受付を終えると問診。「あー若いのね。(カルテをちら)そうでもないか。初めて?リラックスしてね」顔が緊張しているのでしょう。
待合室のようなところで、待機。順番に麻酔をしていきます。以下、手順。
- まず胃をきれいにするという薬のシロップを飲みます。中途半端な甘さです。
- 数分後、麻酔ゼリーを口に含みます。だんだん口の中がだるくなってきます。
- ゼリーを口に含んだまま注射。胃の緊張を緩める注射だそうで、分泌が抑えられ、涙なども出なくなるそうです。
- しばらくしてゼリーを吐き出し、のどに麻酔スプレー。ウォッカをストレートでくいっといったときののどの感触に似ています。
「それでは藤井さん、こちらへどうぞ」いよいよです。
診察用のベッドに四角くて硬い枕、それから魅惑的なタオルケットがあります。
「はい左向きに寝てください。すぐに終わりますから」
マウスピースを装着。
「若いから、まだのどが戻そうとするちからが強くて、苦しいかもしれないけど、鼻からいっぱい息吸ってくださいね」
<鼻がつまってて苦しいかもなんですけど>
マウスピースをしてて言うことができません。
「はーい、入りますよ」
<う、う、う>
「そう、そこ苦しいですね。もう少しですよー」
内視鏡がのどを通っていくときがつらいと聞いていたが、その後も油断すると苦しくなってくる。鼻から、鼻から、と意識しつつも、おなかが圧迫されていやな感じがします。
<う~>
そのうち涙がが出てきました(注射の効果はないのか)。でも、涙のおかげで少し落ち着いて、遠巻きにモニターを覗くことができました。
「あー、きれな胃ですね。問題ないですねぇ。ポリープもほとんど目立たないし、良性で大丈夫です。」
<あ、ぐ、ぐ>
かくして長い長い数分間が終わり、内視鏡検査初体験は終了。しばらくここでタオルケットにくるまって寝ていたい気持ちになりましたが、すぐに「着替えてください」と促され。
その後、抗生物質のトローチをなめながら、検査結果の説明を受けました。結果は異常なし。その後、麻酔が切れるまで、安静にしていました。胃の写真とかはいただけないそうで、涙目でも見ておいてよかったなと思い、病院を後にしました。