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高まるブラジルのテレビ需要

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ブラジルのテレビ市場を調べると面白いことをわかりますDisplaySearchが行った調査によると、ブラジルのコンシューマ市場はFIFA World Cupと連動した動きをみせています。コンシューマ製品の需要(とくにテレビ)4年毎に増加します。200年からブラジル政府はブラジルの首都ブラジリアおよび16の主な都市にデジタルテレビシステムを導入することを決めました。アナログからデジタルへの完全移行は2016年に終了すると予定されています。ご存知の通り、2014年のFIFA World Cup2016年の夏オリンピックはブラジルで開催されることから、ブラジル政府はテレビ需要の増加を予想して、2012年までにブラジルで販売されるすべてのテレビにデジタルチューナの設置を義務付ける法案を現在検討されています。この法案により、デジタルテレビが普及し、ブラジルが南米の重要なテレビ市場になるでしょう。

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ブラジルのテレビ市場の普及は日本を含むアジアのテレビメーカーにとって、大きなビジネスチャンスになるでしょう。ただし、ブラジルなどの南米向けのテレビを開発するにあたって、信号等の確認が必要です。つまり問題なく、ブラジルのテレビ局が発信している電波信号に対応(正確に画像が映るか等)できるかという確認が欠かせません。いわゆるフィールドテストです。しかし、アジアからブラジルまでの長距離や不慣れの都市、文化、言葉などの困難に高いコストに加算され、アジアのエンジニアにとって大変な出張です。

以前にもこのブログでも紹介したように、これらの課題を解決するにはテレビRF信号のキャプチャーは有効な方法です。当社ではブラジルのターゲットの都市に行って、テレビRF信号を記録しています。確かにでは現地の各都市に回って、記録しないといけないという大変な作業はありますが、一度そうすれば、後は日本に戻って、社内でブラジル各地のテレビ信号確認を行えます。そのようにしてアリオンでは、アジアのメーカーにブラジルを含め、世界各地のテレビRF信号確認試験を提供しています。丁度最近、ブラジルからISDB-TPAL-M等のテレビRF信号を取ってきたばかりです。このようにして、ブラジルなど南米向けのテレビを開発しているメーカーは出張せず、現地テレビ放送式の受信確認ができます。

韓国製、中国製などのテレビに価格面でシェアを奪われた日本のテレビメーカーにとって、ブラジルおよび南米市場でのシェア獲得は重要です。そのためにも上記などの工夫によって開発コストの削減から対策を取るべきと思います。いい商品を安く提供することはこのご時世の消費者が求めることではないでしょうか。

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