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気をつけよう:オンラインばかりでオフラインが無いと、文句を言いやすくなる

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いやいや、そんなこと研究されなくても分かってますよと言われてしまいそうですが。人はオフラインよりもオンラインの方が文句を言うという調査結果が出たそうです(via. CNET News):

Consumers Free to Speak Their Mind Online (eMarketer)

Euro RSCG Worldwide という広告/マーケティング企業が行った調査について。対象は米国のネットユーザーなのですが、ある程度予想された(?)結果が出ています。全体の43%のユーザーが「オンライン上の方が抑圧が少ない」と感じており、それがこんな行動を引き起こすことに:

That can lead to positive and negative behaviors alike. Users are more likely to feel able to meet new people or be empowered to do something they wanted to. But they were also more likely to “lash out” on the Web when they had something to say about a company or brand. One-fifth of Internet users, including almost one-quarter of men, had done so.

“The more interactions happen online, with no direct offline contact, the more likely they are to tilt toward extreme behavior. It’s important to blend both online and offline elements,” according to the “Social Life and Social Media” white paper.

これはポジティブ/ネガティブ両方の行動につながる。人々はオンライン上の方がより新しい人々と知り合いになれると感じ、またやりたかったことができる力を得たと感じるようになる。さらにある企業やブランドに対して文句がある時には、彼らに「襲いかかる」確率がより高くなる。5分の1のネットユーザー(男性の場合は4分の1)が、過去にそうした経験があると答えた。

Euro RSCG が発表した白書"Social Life and Social Media"は、次のように述べている。「オンライン上での交流が多くなり、一方でオフライン上で直接コンタクトを取ることがないと、人々はより過激な行動に出るようになる。オンラインとオフラインの交流をミックスさせることが重要だ。」

これは企業やブランドと消費者の間でのコミュニケーションを念頭に置いたものですが、職場や私生活でのコミュニケーションにも当てはまる話ではないでしょうか。いくらネット時代といっても、可能な限りオンライン/オフラインをミックスするように心がけたいものですね。

そういえば以前"xkcd"に、「ネット上の議論」と題された作品が掲載されていました:

internet_argument

現実世界には、当然ながらこんな手助けをしてくれる「天使」は存在しないわけですが。出来る限り天使の役ができるように、サービス設計したり、働き方・活動の仕方を工夫したいものです。

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