米国内の Twitter ユーザー、来年には2,600万人に?
まずはお知らせ。ITmedia さんで、「企業と Twitter の向き合い方」というお題で記事を書かせていただきました。4回シリーズの第1回目になります:
■ 企業とTwitterの向き合い方:Twitterを使っているのは誰なのか (ITmedia エンタープライズ)
今回は「誰が使っているのか」ということで、そもそも Twitter は企業が関心を向けなくてはならないほどユーザーが集まっているのか?という点についてまとめてみました。ただ記事を書いたのが8月下旬でしたので、1ヶ月とはいえ若干古い情報も含まれています。最新の最新を知りたいという方は、各種ニュースサイトの記事をチェックしてみると良いかも。
良いかも、で終わらせてしまうのも不親切ですので、ちょうど昨日 eMarketer で発表されていた推定値をご紹介しておきましょう:
■ US Twitter Usage Surpasses Earlier Estimates (eMarketer)
米国内の話になりますが、ご参考まで。eMarketer は今年4月、2009年中に米国内 Twitter ユーザーが1,210万人に達すると発表していたのですが、それを上方修正して1,800万人になるだろうと予測しています。理由は彼らが予測を行った今年初め以降、予想以上のペースで Twitter がユーザーを獲得しているため。さらに2010年には2,600万人まで増加するだろう、とのこと。
また他のリサーチ結果との比較も行われています:
In June 2009, for example, Nielsen reported nearly 21 million unique visitors to Twitter.com. That was a year-over-year increase of close to 2,000%, but also an increase over May 2009. Nielsen, comScore and Compete pegged US unique visitors at 18.2 million, 17.6 million and 19.7 million, respectively, that month.
Because many users access Twitter via text messages, mobile apps and various desktop applications, in addition to Twitter.com, eMarketer’s estimate of 18 million users for 2009 is somewhat conservative.
例えば2009年6月に発表された Nielsen のレポートの中では、Twitter のユニークユーザー数は2,100万人(※米国内のみ)だった。この数字は、前年比で2,000%増加したことを意味し、また2009年5月に比べても増加している。Nielsen と comScore、Compete は5月の米国内ユニークユーザー数について、それぞれ1,820万人、1,760万人、1,970万人と発表している。
Twitter.com 経由だけでなく、テキストメッセージやモバイルアプリケーション、デスクトップクライアント経由で Twitter にアクセスしているユーザーが多いことを考えると、eMarketer が2009年に発表した「ユーザー数は1,800万人」という推定は若干保守的だろう。
とのことで、他の調査では今年5月の時点でほぼ1,800万人を達成していることを考えると、来年に2,600万人という数字はそれほど難しくないのかもしれません。
一方で、これは eMarketer の記事でも指摘されていますし、僕の「企業とTwitterの向き合い方」でも書いたのですが、Twitter の場合は公式サイト(twitter.com)以外からアクセスする人が多いんですよね。それが Twitter の全体像を捉え難くし、また効果測定を行うことも困難にしている一因となっています。さらに自分はROMに徹していても、トレンド分析サービス(TweetMeme など)のような Twitter データを使って何らかのコンテンツを生み出すサイトは見ている、という人もいるはずです。「利用者」という定義をどう取るかによって、1,800万人という数字の解釈も違ってくるでしょう。
ということで、全体のユーザー数はあくまでも参考程度に考え、自分が相手にしようとしている Twitter ユーザーはどんな人々なのかを、個々に見極めていく必要があるのではないでしょうか。日本国内のユーザー数についても、今後無数の調査が発表されることと思いますが、それに一喜一憂していては本質を見失ってしまうと思います。
【○年前の今日の記事】
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