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「お父さんのための Facebook 講座」開講

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最初は若者だけが使うものだったSNS。最近は中高年の人々もネットを普通に使うようになったこともあり、SNSは若者のためだけではなくなりつつあります。そうなると生まれてくるのが「親と子供が同じSNSに参加する」という可能性。ぜひ息子や娘に友達登録して欲しい……というご両親のために、スタンフォード大学が「Facebook 講座」を開講するそうです:

Don't worry, kids, Stanford will teach Mom, Dad about Facebook (San Jose Mercury News)

米国で大学生向けSNSとしてスタートした、ご存知の Facebook。最近では大学生より上の世代の参加も増え、2007年度の数値では35歳以上の参加者が9%を占めるという結果が出ているのだとか。そこで父親・母親世代のために、スタンフォード大学がSNSの基礎を教えてくれるコースを開くことになった、と。講師はスタンフォード大学の心理学者、BJ Fogg さんと、彼の姉妹で8人の子供を持つ(ちなみにそのうち7人と「友達」登録をしている) Linda Fogg Phillips さん。授業は4回にわたって行われ、気になる内容はというと:

In the free Stanford class, open to all parents but designed for those with children younger than 18, Fogg and Phillips teach such subjects as "The ABC's of Facebook," "Ten Steps To Protect Loved Ones," and "Friending, Posting and Updating: Life Skills for the Future."

"It isn't about spying on kids. And it's not just about safety and importance of teaching children to guard their reputation," Fogg said. "It helps you build a relationship."

スタンフォード大学によるこの無料クラスは、親であれば誰でも参加することができ(ただし18歳未満の子供を持つ親を想定してデザインされている)、Fogg と Phillips さんが「Facebook の基礎」「最愛の子を守る10のステップ」「友達登録、日記投稿、アップデート~未来の日常スキル」などといった内容を教えてくれる。

「これは子供たちを監視するためのものではありません。また安全を守ることや、子供たちに自分の評判を守ることを教えるだけのものでもありません。この授業は、お子さんとの関係構築の手助けをするのです」と Fogg さんは述べている。

とのこと。つまり単純に「子供がSNSで危険な行動をしないように監視しましょう」という話ではなく、SNSというネット上のコミュニティで子供たちとどう付き合っていくべきか、その辺りも含めた話をしてくれるようですね。実際に授業に出てみなければ分かりませんが、子供たちにとっても「親の世代とSNS上でどう接するか」というのは問題になっていくわけで、親が「SNSとはこんなサービスだ」という基礎知識や「こういう場面ではこう動くのが一般的」といったスキルを身につけてくれるというのは望ましいことなのではないでしょうか。

子供がネット上で危険な目に遭わないように、注意や予防措置を行うというのは親にとって当然の話だと思います。しかしそれが過剰反応になってしまったり、「子供が隠している日記をコッソリ読む」的なスパイ行為につながってしまっては、SNSという新しい関係構築の機会が台無しになりかねません。適切なバランスを保ちながら、子供の安全と子供との関係を守る――そのためには知識と経験が必要なわけで、その意味で今回のスタンフォード大学の取り組みは全く正しい方向性だと思います。

ちなみにこの授業、すでに予約でいっぱいだそうで、当然ながら関心の高いテーマであるようですね。僕自身はそれほどSNSに疎いとは思っていませんし、娘もまだまだ小さいのですが、こんな講座が日本で行われていたらすぐに申し込んでしまうかもしれません。娘が大きくなったとき、僕と友達登録してくれるかなぁ(その頃には「親子登録」なんてモードが一般的になっていて、親に見せたくない日記は自動的に隠せるようになっているかもしれませんが)。

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