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透明化するガラパゴス

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Global Voices の Chris Salzberg さんが、今年6月に起きた秋葉原連続殺傷事件と日本のネット界の反応について記事をまとめ、J@pan Inc.の最新号に掲載されています(僕のコメントも少しだけ載せていただきました)。ホームページ上でも内容が公開されていますので、ご覧下さい:

The day Japan’s netizens turned news on its head. (J@pan Inc)

また ITmedia ではなく CNET の記事になりますが、佐々木俊尚さんが WaiWai 問題に関連して書かれ話題を呼んだ

毎日新聞社内で何が起きているのか(上)
毎日新聞社内で何が起きているのか(下)

の2記事の翻訳を Chris さん達が手がけられ、Neojaponisme というサイトで公開されています(現在はパート1のみ):

The Birth of Blog Discourse, Pt.1 (Neojaponisme)

本来は私たち日本人が英語で記事を書き、積極的に情報発信していかなければならないのですが(もちろん"Ajiasin"のように、それを実践されている方々も数多くいらっしゃいます)。このような形で日本の状況が紹介され、海外で注目する人々が増える状況を歓迎したいと思います。

改めて考えてみると、TechCrunch 等の海外有名ブログでも日本のニュースが紹介されるケースが出てきていますし(例えば Twicco の件とか)、前述の Ajiasin のように、日本のウェブ・IT動向を世界に伝えるサイトも誕生しています。またデザイン/コンテンツ系のブログで日本の小物が取り上げられるのを目にすることも増えてきたように思いますし、"PingMag"のような専門サイトも登場しています。実は私たちが考えている以上に、英語で日本の社会状況が情報発信される機会は増えているのかもしれません。

確かに日本は、様々な面で「ヘンな国」です。島国ということもあり、ガラパゴス諸島に喩えたくなる気持ちも分かりますが、それでも「ヘン=異常」ではないでしょう(この点については以前、携帯電話業界をテーマにして考えたことがありました)。他国と違うからといって日本が間違っているとは限りませんし、逆に高齢化やモバイルブロードバンド化など他国に先駆けている分野では、何が良い/悪いという判断を下すこと自体が不可能です。そのような場合は、日本は一種の実験室として、世界の人々のお手本になっていけるのではないでしょうか。

そんなわけで、「ガラパゴス」を変えるにせよ変えないにせよ、少なくとも透明化して世界の人々から見れるようにしていくべきではないか、と感じた次第です。あぁ、英作文の勉強をもう一度やり直しておかないと。

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