CEATEC ではヤマハに注目?
昨夜はAMNが主催した、「CEATECとデジタルコンバージェンスの未来」というイベントに参加して来ました。今回で9回目、来年は10周年という区切りの年を迎える CEATEC JAPAN。さらなる発展を目指すべく、どのような施策が可能か一緒に考えよう!というのが趣旨。実際、今年は実験的にブロガーにも記者用パスを配布するなどといったアイデアがあるそうで、CEATEC というイベント自体が大きく進化していく可能性を感じさせました。
しかし CEATEC って業界向けの見本市でしょ?一般人を呼べない以上、発展といっても限度があるような――と思いきや。今後はコンテンツ/サービスの分野にも力を入れていくとのことで、もっと一般の方々に来場していただくことを計画中だそうです。で、今年その役目を担うのは"Life Contents Frontier"と名付けられたエリアに出展する企業たち。家庭や会社、学校、街中など、日常的なシーンで活躍する技術/コンテンツが展示されるとのことでした。
その代表として、昨夜のイベントにはヤマハ株式会社さんも参加され、CEATEC で展示予定の内容を一足先に(一部だけ)お見せいただいたのですが――いや、これは面白かったですよ。ITmedia 読者の方々にはお馴染み(?)"TENORI-ON"の実演や、日本未発売の"BODiBEAT"というMP3プレーヤー(ヤマハさんの言葉を借りれば「MP3プレーヤーのように見える楽器」)の実演、そして「ネットを介してもタイムラグが発生することなく、遠く離れた2つの場所をつないでセッションができるようになる」音楽コミュニケーション用新通信プロトコル(こちらは CEATEC までヒミツとのことで、実演はありませんでした。残念!)の紹介などなど。イベント後の懇親会でも、ブロガーたちが用意された食事には見向きもせず、TENORI-ON などの実機に群がっていたのが印象的でした。
そして個人的に最も興味を引かれたのは、"Y2 PROJECT"という新しいウェブサービス(の集合体のようなサイト)。いくつか実験的なサービスを提供する予定のようですが、デモとして紹介されたのは2つ。1つはお馴染み「初音ミク」がオンラインで操作できるというサービス、もう1つは自分の歌をアップロードすると、ピッチやテンポ等を自動で修正して「上手く歌っているようにしてしまう」AUTO VOCODER というサービス。API 等の提供も検討中とのことで、発表されればニコニコ動画界隈がますます騒がしくなること間違いなし――といった感じ。いや、こういったサービスが簡単に使えるようになれば、「初音ミク」的なテクノロジーがさらに一般人にも身近なものになっていくかもしれないなぁという期待を感じました。
ともあれ、本題である CEATEC をさておき、ヤマハさんのプレゼンが「美味しいところを全部持っていった感」があった今回のイベント。実際、個人的にも CEATEC に足を運んで、ヤマハさんの展示全体を見たいという気にさせられました。しかし CEATEC さん曰く、「会場にはヤマハさんのような企業が何百社も集まっています!」とのことですから、他にも楽しい技術たちと出会えそうです。まだまだ「業界の見本市」であることには違いないのですが、少なくとも"Life Contents Frontier"コーナー等は、家族連れで訪れても楽しめるかもしれません。