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国語にブログを取り入れよう!

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タイトルは若干釣りっぽくしてみましたが、米国で気になる調査が発表されました。ブログを書いている子供の方が、学校外でも文章をよく書き、文章力の必要性を感じているという結果が出たそうです:

Blogging helps encourage teen writing  (eSchool News)

「ブログが十代の若者に書くことを促す」という直接的なタイトルの記事。紹介されているのは、お馴染み Pew Internet によるこちらの調査です:

Writing, Technology and Teens (Pew Internet & American Life Project)

エッセンスが eSchool News の記事でまとめられているのですが、それによると:

Forty-seven percent of teen bloggers write outside of school for personal reasons several times a week or more, compared with 33 percent of teens without blogs. Sixty-five percent of teen bloggers believe that writing is essential to later success in life; 53 percent of non-bloggers say the same thing.

十代のブロガーの47%が、週に数回、学校の外でも個人的な理由で文章を書いている(ブログを書いていない十代の若者の中での割合は33%)。また「作文力が将来の成功に欠かせない」と考えている人の割合は、十代のブロガーでは65%だったのに対して、ブログをつけていない十代では53%だった。

とのこと。これだけでは因果関係の有無、両者の関係性は分からないのですが、以下のような記述もあります:

Teens also report that writing for an audience motivates them to write well and more frequently--and blogs are one way of providing this type of audience.

十代の若者は「読者がいると、文章を上手に、頻繁に書こうというモチベーションが高まる」と述べている。そして、ブログはそんな読者をもたらしてくれる手段の1つなのだ。

またデューク大学の Bradley A. Hammer 氏は、「テストとは違い、ブログは実践的な方法で分析や議論、意見交換のスキルが学べる」というコメントを寄せています。いやぁ、まさしく良いとこだらけのブログ、日本でも国語の授業にぜひ取り入れるべきでしょう!

……とは簡単には言えないと思いますが、以前もいろいろと書いた通り、実はブログを書くのは結構大変なことです(ブログのスタイルにもよりけりですが)。考えをまとめて、誤解を生まないような表現を選択し、かつ分かりやすいように構成する……僕が上手にブログを書けているかどうかは別にして、単に国語のテストで良い点を取る以上のスキルが必要なことは確かでしょう。学校の授業の中に「ブログを書く」というのを何らかの形で取り入れることは、それほど荒唐無稽ではないと思います。

百歩譲って授業に取り入れるのは難しいとしても、せめて「なんだか子供がブログとかいうのを書いている。最近ネットで犯罪が流行してるっていうし、怖いからアクセスできないようにしないと」というような短絡的な考え方が、こうした調査結果によって減っていくことを期待しています。

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