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「意外な出会い」が楽しめるラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン

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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン

今年も例によって、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭2008に来ています(以前書いた関連記事はこちらとかこちら)。いまレネゲイズ・スティール・バンド・オーケストラの公演を聴いたところですが、スティールドラムでクラシックを奏でるという奇想天外な(?)組み合わせ。しかしこれが想像以上にすばらしい!テンポがある、激しい曲ではなく、逆にゆっくりとした、静かな曲(今回の曲目で言うとシューベルトの「アヴェ・マリア」作品52-6 D839や、即興曲集作品142 D935)の方が特にスティールドラムの響きに合う、という意外な発見がありました。眼を閉じていると、まるでパイプオルガンを聴いているかのような錯覚を覚えたほどです。

このレネゲイズ・スティール・バンド・オーケストラが良い例ですが、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンは普段なら絶対に接することのない演奏家/作曲家/楽曲に出会える絶好の機会になっています(もちろん有名なアーティスト/曲を楽しんでも良いのですが)。昨日は娘と一緒に鑑賞した「0歳からのコンサート」(通常はクラシックのコンサートに入ることのできない、乳幼児でもOKという公演)でも、めったに演奏されないという「田園のポルカ」(ヨハン・シュトラウスⅡ世作曲)という作品が披露され、「初めて聴くけど良いじゃん」という体験をすることができました(突然チェロやコントラバスの人々が、演奏しながら「ラララー♪」と歌い出してビックリ)。

こうした出会いを体験する度に思うのですが、単に出会うチャンスが無いというだけで、あまり知られずに埋もれている名アーティスト/名曲は世の中に山のようにあるはずですよね。相変わらず著作権やアートの世界でのビジネスモデルに関する議論が花盛りですが、今後どんな形が主流になるにせよ、そうした隠れた宝や才能との出会いを妨げるものであって欲しくないと思います。人間は接触が多い他人のことを自然と好むようになるそうですが、対象が人間以外の場合も同じことでしょう。それが子供たちの場合なら特に。

さてさて、これからミシェル・コルボ指揮による「スターバト・マーテル」を聴きに行きます。GW中特に予定のない方、東京国際フォーラムまで来られてはいかがでしょうか。「チケット買ってないよー」という場合でも、通り売れ残った公演の方が「意外な出会い」度が高くて良いかもしれません。

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