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働く女性の99.5%が生理用品のオフィス設置を希望!企業内で女性も男性も共に考える実証実験を行いました。

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みなさま、こんにちは。

広報女子部 部長です。Facebookの広報女子部グループでみなさまにご協力頂いた生理用品のオフィストイレ実証実験について、リリースできましたのでご報告です。

2019年から、広報女子部FBグループで呼びかけさせて頂き、全部で5社にご協力頂きました。この実証実験で、今まで見過ごされがちだった女性の潜在的な意見を顕在化することができたと思っています。本当にありがとうございました。

その結果について、こちらでご報告致します。

【女子トイレの無償生理用品設置実証実験アンケート結果】
(実証実験協力企業:都内5社 / 実施期間:2019年12月〜2020年1月の各5営業日 / トイレ利用者数:合計600名 / トイレ個数:合計30箇所 / アンケート回答数:220名)

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生理日を100%に予測することは不可能で、生理は自力でコントロールできるものではありません。一度生理が始まると、量に差はあれど経血がで続けます。そのため、生理用品を持っていない状態で生理が始まった場合、すぐに生理用品を調達しようと考える方がほとんどだと思います。

しかし、業務の中で自由に自分の時間を使える方もいらっしゃれば、そうでない方もいらっしゃいます。また、比較的自由に時間を使えるとしても、調達をしに行く行為自体が面倒だったり、作業を中断しなければいけないことになったり、何かと不合理だと思います。

これをどうすれば、数値化して男性にもわかるようにデータを示せるのか?そう思い、取ったデータが以下です。生理用品がトイレですぐ使えないことは、当事者である女性に不利益であるばかりか、会社としては労働力を正しく活用できていないことになるでしょう。

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最後に、実際に生理用品がトイレにあったら便利だと思うかどうかを聞きました。わたしの想定では、会社からコンビニが遠い人のYESの回答率は高いかと思っていたのですが、入居ビルにコンビニやドラッグストアがあっても、買いに行くのが手間だと感じている人はかなり多くいらっしゃる(というかほぼ100%ですね)状況だとわかりました。

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Q5. Q4で回答した理由を教えてください。

  • 自分で買いに行かなくてすむなら、仕事の能率があがる。
  • 買いに行く時間や取りに戻る時間を気にしなくてよい。
  • 会社に予備の生理ポーチを置いて在庫管理しなくてよくなる。
  • 周期が不定期のため、「トイレに行けばある」ということが精神的安定に繋がりやすい。
  • 生理不順なのでいつ来るか予測ができず、急な時にあるとすごく助かる。

こちらには会社の所在地や周辺環境が色濃く反映されている結果となりました。「便利だと思わない」と回答された方は入居ビルの中にコンビニもドラッグストアもある環境でしたが、オフィスからコンビニが遠い環境の方や、また社内の人が行きつけになるコンビニしかない方は、社内の男性を見ると引き返すという人も。

こちらの実験について、現在はわたしの暮らし研究所のLAQDAプロジェクトとして活動を続けております。詳しくは、こちらのプレスリリースに記載しておりますので、宜しければご覧ください。

働く女性の99.5%が、生理用品のオフィス設置を希望!コロナ禍でも適正に管理できるスマートキー制御の生理用品ケース運用の実証実験をDMM.make AKIBAの女子トイレ・男子トイレにて実施します。

実際に生理用品を設置する際には、設置〜その後の補充に至るまで、それぞれの企業広報の方にご協力頂くことになり、本当に助かりました。

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(*上記は各企業での生理用品設置準備のもよう)

また、実証実験を終えたあと、実験協力頂いた企業内の女性エンジニアにプロジェクトを手伝って頂くなど、単に実験・アンケートで終わらない展開もありました。

そこから1年以上経ちまして、やっとデータが公開できることになりました。マーケティングデータのように不特定多数の声を集めるのではなく、実際に体験をしてもらった中から意見を出していただくこの試みは、本当に有益であったと思います。

今後もこちらの活動を続けていきますので、引き続きどうぞ宜しくお願い致します。

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