ETロボコン2009関西地区 モデル審査会開催される
ETロボコン関西地区大会を1週間後に控えた9月12日・13日の2日間に渡って、モデル審査会が開催されました。
ETロボコンでは、LEGO Mindstromsを使用して、コース上のラインをトレースしながら走行させる競技を思い浮かべる方が多いかと思いますが、ただ早く走ればいいというものではありません。参加チームには、ソフトウェア開発の過程で作成したモデルドキュメントを提出していただくことを義務付けています。(未提出チームはエキシビジョン扱いとし、評価順位に含まれません。)つまり、実装に至るまでの分析・設計工程についての良し悪しも評価対象としているのが、ETロボコンのユニークな部分です。競技結果とモデル審査結果を合わせて総合評価を算出し、順位づけを行うことになるため、モデルも重要な位置づけを占めることになります。
今年の関西地区では、地区大会が開催される11日前の9月9日がモデルの提出締切でした。提出ドキュメントはあらかじめ実行委員会から仕様が指示されており、各チーム以下のドキュメントを提出することになっています。
・コンセプトシート(A3用紙1枚)
・モデル図(A3用紙5枚以下)
コンセプトシートとは、チーム紹介や注目点など、各チームの特徴をアピールするドキュメントです。ここでは、各チームのカラーが明確になってきます。
モデル図については、5枚以下という条件があるため、限られた紙面でいかに的確に審査員にアピールするかがポイントになってきます。もちろん正確に記述できているかといった書き方も評価対象となりますが、モデルから読み取れる設計品質や性能といった内容そのものが評価の中心となってきます。(参考:モデル審査基準)
9月12日の11時にスタートしたモデル審査会。今年は、本部からモデル審査員2名、関西地区からモデル審査員4名、性能審査員4名の計10名の体制で開始されました。各チームからの提出されたモデルは合計300枚程度となり,これらを一つ一つチェックしていくため、とても気の遠くなるような作業です。
最初に、審査員ごとに評価の観点がずれると意味がないので、昨年のモデルをもとに意識合わせを行った後、2名ずつのペアにわかれて作業が開始されます。みなさん真剣に内容を吟味されていました。スタートして約10時間がたった21時頃にひとまず全チームの個別審査が完了し、1日目は終了。
2日目。朝10時に集合し、1日目に各担当者が審査した内容をマージし、定量的に審査した結果から上位数チームを抽出し、再度審査員全員で内容を吟味します。ここからは、定性的に各審査員が評価し、最後は全審査員による投票で上位チームが決定します。今年は、NXT部門ではゴールドモデル(1位)をめぐって、大接戦となりました。結果は関西地区大会当日のお楽しみということで、選手の方は大会1日目(9/20)の懇親会、一般来場者は2日目のモデルワークショップで順位を知ることができます。
結局,当初予定の13時終了に対し、10分遅れで完了しほぼオンスケでモデル審査会は終了しました。審査員のみなさん2日間にわたってご苦労さまです。各チームへのフィードバック(審査員コメント)については、大会当日に全チームのモデルと一緒に1Fエントランスに掲示しますので、お楽しみにご覧ください!
大会終了後、関西地区の岩橋審査委員長は、「年々、提出モデルのレベルがあがっており、審査が大変になってきている。」とうれしい悲鳴をあげていました。
今年はETロボコンの歴史で初の試みとなる地区独自教育会を関西地区では実施したこともあり、その結果として参加チームのみなさんのモデルのレベルが向上していれば、大変うれしい限りです。参加者にとって、地区独自教育会の内容はどの程度モデル作成にインパクトを与えたのか?今後、みなさんに確認してみることにしよう。。。
【お知らせ】
ETロボコン関西地区大会の2日目(9/21)に、モデルワークショップが開催されます。今年の傾向や、特徴的なチームなどを紹介する全体セッションに加え、以下のような分科会も開催されます。ご興味ある方は、ぜひ事前登録の上、ご参加ください。
<分科会テーマ>
・ETロボコンの上手な使い方 ~ランチセッションその後・・・~
・2009年度モデルで見えたモデリングの落とし穴
・モデリング相談所
・モデル鑑賞ツアー ~気になるあなたのモデル審査ポイント~